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『追放と抵抗のポリティクス』書評掲載『信濃毎日新聞』6/4付

髙谷 幸『追放と抵抗のポリティクス』の書評が『信濃毎日新聞』6/4付に掲載されました。

評者は、山本 圭さん(立命館大学准教授)です。

「…主権とはようするに、ある国家に誰が滞在し、誰が排除されるかについての「線引き」のことだ。その意味で「国境」とは、排除と包摂が交錯する、すぐれて政治的な現場である。とはいえ、追放を命じられるほうも、その線引きに唯々諾々としたがってきたわけではない。本書が描き出すのは、主権的権力がもっとも露わになる場所(すなわち国境)で、排除の力とそれに抗う人々のせめぎ合いのポリティクスである。
 本書が強調しているのは、〈戦後民主主義〉を謳ったはずの日本社会が、こと外国人の在留にかんする、いわゆる入管難民法については、ほとんどその理念が適用されないことだ。たとえば、法という規範もほどほどに、その運用は現場の責任者の恣意的な判断によるところが大きいことがままある。それを、私たちはふつう「裁量」と呼ぶが、しかし、担当者の胸三寸で物事が決定されることほど、当事者にとって背筋の凍ることはない。…」

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追放、線引きとそれに対する抵抗の歴史。

著者:髙谷 幸
 
 

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