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 叢書【倫理学のフロンティア】 ]X

差異のエチカ

熊野純彦・吉澤夏子 編

2004年11月発行
税込定価2730円
四六判 348頁
ISBN4-88848-887-8


<内 容>
自己や他者、政治や経済、自然や歴史、正義やテロなど現実世界との往還から、差異をめぐって<倫理とは何か>を鮮やかに紡ぎだす。

<編者紹介>
熊野 純彦(くまの・すみひこ)
1958年生まれ。東京大学文学部助教授。倫理学専攻。
『戦後思想の一断面』(ナカニシヤ出版、2004年)
『差異と隔たり』(岩波書店、2003年)、他。

吉澤 夏子(よしざわ・なつこ)
1955年生まれ。日本女子大学人間社会学部教授。社会学専攻。
『世界の儚さの社会学』(勁草書房、2002年)    
『女であることの希望』(勁草書房、1997年)、他。   


<目 次>

まえがき

0 差異のエチカ ― 総論にかえて―(熊野純彦)
1 はじめに
2 差異の倫理学 ―原理的な定位をもとめて―
3 差異の系譜学 ―現在的諸問題との接点において―
4 差異の政治=経済学 ―現在の基底にあるものを模索しつつ―
5 むすびにかえて

T 差異の倫理学
1 自己と差異 ―アドルノの思考をめぐって―(麻生博之)
1 問題の設定 ―自己保存と他なるもの―
2 自己保存への囚われ
3 非同一的なもの

2 刻まれる差異 ―ドゥルーズ=ガタリとラカンにおける創設の機能をめぐって―(荒谷大輔)
1 差異の刻印 ―問題の所在―
2 接続と登録
3 「大文字の他者」と「神」
4 クッションの綴じ目
5 内在的超越としての「神」

3 差異としての他者 ―レヴィナスの思考をめぐって―(木元麻里)
1 具体性の次元 ―あるいは言葉と存在―
2 差異としての他者 ―エロス的な経験と可傷性―
3 近さと遠さ ―二つの唯一性をめぐって―

4 「個人的なもの」と平等をめぐる問い(吉澤夏子)
1 社会的なものと平等
2 個人的なものの領域 ―二つの力に抗して―
3 隠されなければならないもの

U 差異の系譜学
5 「バイオエシックス」から「バイオ政治=倫理学」へ  ―「ポスト人間」時代におけるヒトと人格―(岡本裕一朗)
1 「ポスト人間」時代の到来
2 「パーソン論」 ―ヒトと人格をどう区別するか―
3 「人間の尊厳論」 ―「ヒトと人格の区別」をどう解消するのか―
4 「人格の混乱」 ―差異化への戦略―
5 「ヒトの改良」 ―超人化と育種化―
6 バイオ政治=倫理学へ向けて

6 自然と環境 (藤村安芸子)
1 はじめに
2 「自然」と「環境」
3 柳田国男の風景論

7 情念論のゆくえ ―物語か歴史か―(木村純二)
1 「歴史の物語り論」の再検討
2 物語と情念
3 宣長における情念論の試み

V 差異の政治学
8 交換の傷口 (佐々木雄大)
1 はじめに
2 交 換
3 生 産
4 贈 与
5 おわりに

9 「市場」をめぐる権力 ―市場原理の幻想と市場の外部性―(中山智香子)
1 はじめに
2 市場をめぐる権力をずらす
3 市場と境を接するもの
4 世界の一元化に抗するもの
5 おわりに

10 レヴィナスにおける二つの正義 ―デリダによるレヴィナス批判を手繰りながら―(冠木敦子)
1 はじめに
2 『別の仕方で』における正義とデリダの批判
3 『全体性と無限』における「関係としての正義」
4 <語ること>と<語られたこと>
5 おわりに

11 対抗暴力としてのテロ ―暴力とテロの差異について―(馬渕浩二)
1 はじめに
2 戦略的暴力としてのテロ
3 政治的メッセージとしてのテロ
4 構造的暴力と対抗暴力
5 テロリズムの思考のかたち
6 おわりに

あとがき