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境界線上の法/主体  新刊

屈託のある正義へ

境界線上の法/主体

絶えず境界線を引きながら生きる我々に、正義を語る資格はあるのか。今日身近な問題群をテーマに法と正義とのあり方を探究する。

著者 江口 厚仁
林田 幸広
吉岡 剛彦
ジャンル テキスト
法律・政治 > 法哲学・政治思想
出版年月日 2018/04/30
ISBN 9784779512377
判型・ページ数 4-6・318ページ
定価 本体2,500円+税
 

目次

プロローグ――境界線上の法/主体――

序 章 主体の行方、ワタシの在処………………………………………………江口厚仁
     ――アイロニカルな主体に向けて――


第Ⅰ部 専門家を疑う
第1章 検察審査員に対する評価の構造…………………………………………宇都義和
     ――司法参加における主体の捉え方――

第2章 「規範的主体」から「リスク管理主体」への転回……………………山田恵子
     ――倫理的弁護士像をめぐって――

第3章 紛争当事者が真実を語るとはどのようなことか………………………上田竹志
 
コラム1 日和幼稚園事件について  語り手:佐藤美香、聞き手・構成:小佐井良太


第Ⅱ部 貶められる人びとのほうへ
第4章 「ヘイト・スピーチ」で問われないもの…………………………………土屋明広
     ――見える主体と見えない主体――

コラム2 差別、排外主義と「恐怖」――「尊厳ある社会」の到来を信じて  金賢一

第5章 「先生ってゲイなんですか?」にどう答えるか…………………………吉岡剛彦
     ――少数者であることを否定するという差別を考える――

コラム3 私たちの性、性別を決めるのは、誰の、どのような規範か  山下梓

第6章 身体性なき主体の自己・契約・倫理……………………………………城下健太郎
     ――決断主義の脱構築をめざして――

コラム4 腐女子たちの「防衛戦」はどこまで向かうの?  ?静凡


第Ⅲ部 踏みとどまるために
第7章 場所の権利をめぐる断章………………………………………………兼重賢太郎
     ――場所への定位と場所からの解放とのはざまで――

第8章 若者をめぐる自己責任言説に抗して……………………………………杉田真衣

コラム5 わかっちゃいるけどやめられない人たち  中山進

第9章 「働くこと」の「自明性」はどこまで自明か……………………………林田幸広
     ―――ベーシック・インカム構想を「触媒」にして考える――

コラム6 「ポスト・トゥルース(真実)」時代の報道  鈴木美穂

第10章 抵抗の身ぶりと流儀………………………………………………………木原滋哉
      ――オキナワ・フクシマ・ミナマタとともに生きる――

     *

読書案内

エピローグ――屈託のある正義のために――

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内容説明

絶えず境界線を引きながら生きる我々に、正義を語る資格はあるのか。ヘイト・スピーチ、LGBT、自己責任論、ベーシック・インカム、オキナワ/フクシマなど、今日身近な問題群をテーマに法と正義とのあり方を探究する。


●執筆者紹介(執筆順,*は編者)
*江口厚仁(えぐち・あつひと)
1959年生まれ。九州大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。法社会学専攻。九州大学教授。『圏外に立つ法/理論――法の領分を考える』〔共編〕(ナカニシヤ出版,2012年),『自由への問い(3)公共性――自由が/自由を可能にする秩序』〔共著〕(岩波書店,2010年),『リベラルアーツ講座 感性・こころ』〔共著〕(亜紀書房,2008年),他。
 〔担当〕序章

宇都義和(うと・よしかず)
1973年生まれ。九州大学大学院法学府博士後期課程単位取得退学。法社会学専攻。西日本短期大学准教授。『圏外に立つ法/理論――法の領分を考える』〔共著〕(ナカニシヤ出版,2012年),「司法への市民参加にみる「市民的能動性」の両義的性格」(『九大法学』100号,2010年),他。
 〔担当〕第1章

山田恵子(やまだ・けいこ)
1980年生まれ。神戸大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。法社会学専攻。京都女子大学准教授。『新入生のためのリーガル・トピック50』〔共著〕(法律文化社,2016年),『振舞いとしての法――知と臨床の法社会学』〔共著〕(法律文化社,2016年),「リアリティとしての法と心理――法律相談を素材として」(『神戸法学年報』第25号,2010年),他。
 〔担当〕第2章

上田竹志(うえだ・たけし)
1975年生まれ。九州大学大学院法学府博士後期課程単位取得退学。民事訴訟法専攻。九州大学准教授。『圏外に立つ法/理論――法の領分を考える』〔共著〕(ナカニシヤ出版,2012年),『民事紛争と手続理論の現在――井上治典先生追悼論文集』〔共著〕(法律文化社,2008年),「民事訴訟法における「行為規範と評価規範」の意義」(『みんけん』633号,2010年),他。
 〔担当〕第3章

土屋明広(つちや・あきひろ)
1974年生まれ。九州大学大学院法学府博士後期課程修了。法社会学・教育制度論専攻。金沢大学准教授。『圏外に立つ法/理論――法の領分を考える』〔共著〕(ナカニシヤ出版,2012年),「3.11後における「子ども安全」と「教育観」」(『子ども安全研究』2,2017年),「教育行政における保護者対応システムの検討」(『法社会学』80,2014年),他。
 〔担当〕第4章

*吉岡剛彦(よしおか・たけひこ)
1972年生まれ。九州大学大学院法学研究科博士後期課程修了。法哲学専攻。佐賀大学教授。『圏外に立つ法/理論――法の領分を考える』〔共編〕(ナカニシヤ出版,2012年),『周縁学――〈九州/ヨーロッパ〉の近代を掘る』〔共編〕(昭和堂,2010年),『愛・性・家族の哲学③ 家族』(ナカニシヤ出版,2016年),他。
 〔担当〕第5章

城下健太郎(しろした・けんたろう)
1984年生まれ。九州大学大学院法学府博士後期課程修了。法哲学専攻。九州大学大学院法学研究院協力研究員。「カントの家族法論における人間性の権利」(『九大法学』105・106号,2013年),「ヴォルフガング・ケルスティングの所有秩序構想――カント的リベラル社会国家の可能性」(『九大法学』111号,2015年),他。
 〔担当〕第6章

兼重賢太郎(かねしげ・けんたろう)
1967年生まれ。九州大学大学院法学府博士後期課程単位取得退学。法社会学・都市法論専攻。明海大学准教授。『圏外に立つ法/理論――法の領分を考える』〔共著〕(ナカニシヤ出版,2012年),『新版 紛争管理論――さらなる充実と発展を求めて』〔共著〕(日本加除出版,2009年),「公開空地にみる現代都市コモンズの諸相」(『法社会学』第73号,2010年),他。
 〔担当〕第7章

杉田真衣(すぎた・まい)
1976年生まれ。東京都立大学人文科学研究科博士課程単位取得退学。教育学専攻。首都大学東京准教授。『高卒女性の12年――不安定な労働、ゆるやかなつながり』(大月書店,2015年),『「子どもの貧困」を問いなおす――家族・ジェンダーの視点から』〔共著〕(法律文化社,2017年),『二十一世紀の若者論――あいまいな不安を生きる』〔共著〕(世界思想社,2017年),他。
 〔担当〕第8章
 
*林田幸広(はやしだ・ゆきひろ)
1971年生まれ。九州大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。法社会学専攻。九州国際大学教授。『圏外に立つ法/理論――法の領分を考える』〔共編〕(ナカニシヤ出版,2012年),『共同体と正義』〔共著〕(御茶の水書房,2004年),「安全、要注意――リスク社会における生‐権力の在処を探るために」(『情況』2002年),他。
 〔担当〕第9章

木原滋哉(きはら・しげや)
1958年生まれ。広島大学大学院社会科学研究科単位取得満期退学。政治学専攻。呉工業高等専門学校教授。『かかわりの政治学』〔共著〕(法律文化社,2005年),『地域から問う国家・社会・世界――「九州・沖縄」から何が見えるか』〔共著〕(ナカニシヤ出版,2000年),他。 
 〔担当〕第10章

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