大学における多文化体験学習への挑戦
国内と海外を結ぶ体験的学びの可視化を支援する
多様性を理解し、体験し、協働し、学ぶために
海外留学や多様な留学生と共に学び合う教育プログラム(多文化共修)などの異文化体験や多様な背景をもつ人々との交流を「多文化体験学習」という共通の枠組みで捉え、そのために有効な教育デザインと学びの意義を多様な実践から分析する
「本文」より
……大学の国際交流部門ではアウトバウンドとインバウンドで担当者が分かれていることが多く,教職員が双方の教育実践,育成すべき人材像や教育の方法論を共通の枠組みで議論する時間が十分にとれない場合が多いという課題がある。また,学生にとっても,異文化や外国語学習への興味をもっていても,多様な言語文化的背景をもつ人々とつながり,学び合う環境に出会えないまま,学生生活を終えてしまうことも少なくない。国内であれ海外であれ,まず多文化多言語の環境に身を置き,共に活動する体験をもち,その体験を振り返る機会をもつことが今後の成長の糧として重要であろう。
●執筆者紹介(執筆順・編者は*)
村田 晶子*(むらた あきこ)
所属:法政大学グローバル教育センター教授〔教育人類学Ph.D.〕
専門:教育人類学,日本語教育
担当:はじめに,本書の活用にあたって,1・4・8章
川村 宏明(かわむら ひろあき)
所属:フィンドレー大学言語文化学科長〔文化人類学Ph.D.〕
専門:文化人類学
担当:本書の活用にあたって,7章
森茂 岳雄(もりも たけお)
所属:中央大学文学部教授
専門:多文化教育・国際理解教育
担当:2章
津山 直樹(つやま なおき)
所属:東京学芸大学附属国際中等教育学校/中央大学大学院
専門:社会科教育学・教育評価論
担当:2章
内川 明佳(うちかわ さやか)
所属:総合研究大学院大学教育開発センター助教〔応用人類学Ph.D.〕
専門:教育人類学
担当:3章
山田 泉(やまだ いずみ)
所属:元法政大学キャリアデザイン学部教授
専門:多文化教育,日本語教育
担当:5章
松本 悟(まつもと さとる)
所属:法政大学国際文化学部教授〔博士(国際協力学)〕
専門:国際協力学
担当:6章
マルチェッラ,マリオッティ
所属:ヴェネツィア カ・フォスカリ大学,アジア・北アフリカ研究学科(イタリア),ヨーロッパ日本語教師会会長〔Ph.D.〕
専門:社会学
担当:8章
坂本 旬(さかもと しゅん)
所属:法政大学キャリアデザイン学部教授
専門:メディア情報教育
担当:9章
プレフューメ 裕子(プレフューメ ゆうこ)
所属:ベイラー大学現代言語文化学部上席講師〔教育学博士Ed.D.〕
専門:教育学
担当:10章
竹内 弥生(たけうち やよい)
所属:ノーステキサス大学世界言語文学文化学部上席講師
専門:日本語教育
担当:10章
桜木 俊行(さくらぎ としゆき)
所属:ガステイバス・アドルファス大学,言語文化学科教授〔コミュニケーション学Ph.D.〕
専門:異文化コミュニケーション
担当:11章
中山 京子(なかやま きょうこ)
所属:帝京大学教授〔博士(学術)〕
専門:国際理解教育・多文化教育
担当:12章
児美川 孝一郎(こみかわ こういちろう)
所属:法政大学キャリアデザイン学部教授
専門:キャリア形成と教育
担当:13章
佐藤 慎司(さとう しんじ)
所属:プリンストン大学東洋学部主任講師,日本語プログラムディレクター〔教育人類学Ph.D.〕
専門:教育人類学
担当:おわりに
海外留学や多様な留学生と共に学び合う教育プログラム(多文化共修)などの異文化体験や多様な背景をもつ人々との交流を「多文化体験学習」という共通の枠組みで捉え、そのために有効な教育デザインと学びの意義を多様な実践から分析する
「本文」より
……大学の国際交流部門ではアウトバウンドとインバウンドで担当者が分かれていることが多く,教職員が双方の教育実践,育成すべき人材像や教育の方法論を共通の枠組みで議論する時間が十分にとれない場合が多いという課題がある。また,学生にとっても,異文化や外国語学習への興味をもっていても,多様な言語文化的背景をもつ人々とつながり,学び合う環境に出会えないまま,学生生活を終えてしまうことも少なくない。国内であれ海外であれ,まず多文化多言語の環境に身を置き,共に活動する体験をもち,その体験を振り返る機会をもつことが今後の成長の糧として重要であろう。
●執筆者紹介(執筆順・編者は*)
村田 晶子*(むらた あきこ)
所属:法政大学グローバル教育センター教授〔教育人類学Ph.D.〕
専門:教育人類学,日本語教育
担当:はじめに,本書の活用にあたって,1・4・8章
川村 宏明(かわむら ひろあき)
所属:フィンドレー大学言語文化学科長〔文化人類学Ph.D.〕
専門:文化人類学
担当:本書の活用にあたって,7章
森茂 岳雄(もりも たけお)
所属:中央大学文学部教授
専門:多文化教育・国際理解教育
担当:2章
津山 直樹(つやま なおき)
所属:東京学芸大学附属国際中等教育学校/中央大学大学院
専門:社会科教育学・教育評価論
担当:2章
内川 明佳(うちかわ さやか)
所属:総合研究大学院大学教育開発センター助教〔応用人類学Ph.D.〕
専門:教育人類学
担当:3章
山田 泉(やまだ いずみ)
所属:元法政大学キャリアデザイン学部教授
専門:多文化教育,日本語教育
担当:5章
松本 悟(まつもと さとる)
所属:法政大学国際文化学部教授〔博士(国際協力学)〕
専門:国際協力学
担当:6章
マルチェッラ,マリオッティ
所属:ヴェネツィア カ・フォスカリ大学,アジア・北アフリカ研究学科(イタリア),ヨーロッパ日本語教師会会長〔Ph.D.〕
専門:社会学
担当:8章
坂本 旬(さかもと しゅん)
所属:法政大学キャリアデザイン学部教授
専門:メディア情報教育
担当:9章
プレフューメ 裕子(プレフューメ ゆうこ)
所属:ベイラー大学現代言語文化学部上席講師〔教育学博士Ed.D.〕
専門:教育学
担当:10章
竹内 弥生(たけうち やよい)
所属:ノーステキサス大学世界言語文学文化学部上席講師
専門:日本語教育
担当:10章
桜木 俊行(さくらぎ としゆき)
所属:ガステイバス・アドルファス大学,言語文化学科教授〔コミュニケーション学Ph.D.〕
専門:異文化コミュニケーション
担当:11章
中山 京子(なかやま きょうこ)
所属:帝京大学教授〔博士(学術)〕
専門:国際理解教育・多文化教育
担当:12章
児美川 孝一郎(こみかわ こういちろう)
所属:法政大学キャリアデザイン学部教授
専門:キャリア形成と教育
担当:13章
佐藤 慎司(さとう しんじ)
所属:プリンストン大学東洋学部主任講師,日本語プログラムディレクター〔教育人類学Ph.D.〕
専門:教育人類学
担当:おわりに
はじめに
本書を活用するにあたって
プログラムの概要
Part I 多文化体験学習のデザインと学びの可視化
01 国内・海外を結ぶ多文化体験学習の意義と学びの可視化(村田晶子)
1 多文化体験学習の意義
2 人材像:「グローバル人材」と「市民性」のせめぎ合い
3 スキルをクリティカルに読み解く
4 体験学習のデザインと振り返り
5 具体的なプログラムデザインと学び
6 「互恵性」
7 長期的な振り返り:キャリアとの関係
02 多文化体験学習における学びの言語化:物語論的アプローチの試み(森茂岳雄・津山直樹)
1 はじめに:多文化体験学習における「学びの言語化」の意味
2 「学びの言語化」のためのパフォーマンス評価の可能性とプログラムの概要
3 参加者の変容を分析するための「物語論的アプローチ」
4 参加者の成果物にみる「学びの言語化」の分析
5 おわりに:多文化体験学習を意義あるものにするために
03 海外インターンシップ参加当事者としての学び(内川明佳)
1 はじめに
2 出発点としての短期海外ボランティア
3 海外(国際)インターンシップの形態と活動内容
4 当事者としての学びの振り返りと可視化
5 おわりに:インターンシップ,その先にあるもの
Part II 国内の多文化体験学習・多文化共修
04 国内の多文化体験:多文化共修プログラムのデザイン(村田晶子)
1 はじめに
2 共修科目の意義
3 共修科目の光と影
4 課題:言語の境界線
5 筆者の取り組み:複言語・学外に開かれた共修のデザイン
6 プログラムの概要
7 協働の実際
8 学外のフィールドワークにおける学びの可視化
9 おわりに
05 国内の多文化体験学習活動の意義:多文化教育,外国語教育,市民性の育成(山田 泉)
1 はじめに
2 21世紀の世界と若者の教育
3 多文化教育と「多文化能力」
4 参加体験型教育と留学生交流教育
5 学生の多文化体験学習プロジェクトの例
6 多文化体験学習による自己変容・社会変革
7 おわりに:もう一つの「グローバル人材」教育
Part III 海外体験・協働学習
06 国際協力学における海外フィールドワーク:既存科目の中に潜むグローバル人材育成の可能性(松本 悟)
1 はじめに:なぜ海外短期フィールドワークか
2 フィールドワークの訪問先と調査内容へのこだわり
3 東南アジアフィールドワークから何を学んだのか
4 おわりに:既存のカリキュラムに潜むグローバル人材育成
07 “This is America. Don't work Japanese.”:日本人学生は海外インターンシップから何を学ぶのか(川村宏明)
1 はじめに
2 プログラム・デザインの概要
3 英語力よりも異文化受容度を重視
4 大学でのインターンの活動
5 学びの分析の枠組み
6 インターンの学びを促進するコーチング
7 短期大学留学(9か月)とインターンシップを通じた学びの違い
8 産学官の連携のメリット
9 おわりに
08 国際ボランティアプログラムにおける互恵性のデザイン(村田晶子・マルチェッラ,マリオッティ)
1 はじめに
2 プログラムの概要
3 プログラムにおける互恵性の分析
4 おわりに
09 異文化対話をめざす多文化体験学習:「メディア情報リテラシー」学習支援を通した学び(坂本 旬)
1 はじめに
2 プログラム・デザインの概要と指導の留意点
3 多文化体験学習を通じた学びの分析
4 おわりに:このプログラムの参加経験の先に何があるのか
Part IV 留学生の訪日プログラムの学び
10 北米の大学生の日本体験プログラムを通じた学び:東北被災地視察・支援活動を中心に(プレフューメ裕子・竹内弥生)
1 「グローバル人材育成」を超えた体験学習
2 東北被災地でのプログラムデザインと指導
3 多文化体験学習を通じた学びの分析と考察
4 おわりに:プログラム終了後のフォローアップ
11 短期日本留学を通じた異文化コミュニケーションの体験的な学び(桜木俊行)
1 はじめに
2 プログラム・デザインの概要と指導の留意点
3 体験学習を通じた学びの分析
4 おわりに
Part V 体験学習とキャリア(人生の軌跡)
12 短期海外体験プログラムの参加者のその後:グアム・スタディツアー参加者の3-7年後の姿を追う(中山京子)
1 はじめに:海外スタディツアーを通じた学びを長い期間でみることの意義
2 グアム・スタディツアーと学びの変容
3 参加者の四つの事例
4 参加後の活動継続
5 結 語
13 大学生のキャリア発達と多文化体験学習(児美川孝一郎)
1 問題設定
2 大学生のキャリア発達の課題
3 現代日本の大学生と青年期課題
4 異質な他者や世界との出会い
5 学生にとっての多文化体験学習の意味
おわりに(佐藤慎司)
本書を活用するにあたって
プログラムの概要
Part I 多文化体験学習のデザインと学びの可視化
01 国内・海外を結ぶ多文化体験学習の意義と学びの可視化(村田晶子)
1 多文化体験学習の意義
2 人材像:「グローバル人材」と「市民性」のせめぎ合い
3 スキルをクリティカルに読み解く
4 体験学習のデザインと振り返り
5 具体的なプログラムデザインと学び
6 「互恵性」
7 長期的な振り返り:キャリアとの関係
02 多文化体験学習における学びの言語化:物語論的アプローチの試み(森茂岳雄・津山直樹)
1 はじめに:多文化体験学習における「学びの言語化」の意味
2 「学びの言語化」のためのパフォーマンス評価の可能性とプログラムの概要
3 参加者の変容を分析するための「物語論的アプローチ」
4 参加者の成果物にみる「学びの言語化」の分析
5 おわりに:多文化体験学習を意義あるものにするために
03 海外インターンシップ参加当事者としての学び(内川明佳)
1 はじめに
2 出発点としての短期海外ボランティア
3 海外(国際)インターンシップの形態と活動内容
4 当事者としての学びの振り返りと可視化
5 おわりに:インターンシップ,その先にあるもの
Part II 国内の多文化体験学習・多文化共修
04 国内の多文化体験:多文化共修プログラムのデザイン(村田晶子)
1 はじめに
2 共修科目の意義
3 共修科目の光と影
4 課題:言語の境界線
5 筆者の取り組み:複言語・学外に開かれた共修のデザイン
6 プログラムの概要
7 協働の実際
8 学外のフィールドワークにおける学びの可視化
9 おわりに
05 国内の多文化体験学習活動の意義:多文化教育,外国語教育,市民性の育成(山田 泉)
1 はじめに
2 21世紀の世界と若者の教育
3 多文化教育と「多文化能力」
4 参加体験型教育と留学生交流教育
5 学生の多文化体験学習プロジェクトの例
6 多文化体験学習による自己変容・社会変革
7 おわりに:もう一つの「グローバル人材」教育
Part III 海外体験・協働学習
06 国際協力学における海外フィールドワーク:既存科目の中に潜むグローバル人材育成の可能性(松本 悟)
1 はじめに:なぜ海外短期フィールドワークか
2 フィールドワークの訪問先と調査内容へのこだわり
3 東南アジアフィールドワークから何を学んだのか
4 おわりに:既存のカリキュラムに潜むグローバル人材育成
07 “This is America. Don't work Japanese.”:日本人学生は海外インターンシップから何を学ぶのか(川村宏明)
1 はじめに
2 プログラム・デザインの概要
3 英語力よりも異文化受容度を重視
4 大学でのインターンの活動
5 学びの分析の枠組み
6 インターンの学びを促進するコーチング
7 短期大学留学(9か月)とインターンシップを通じた学びの違い
8 産学官の連携のメリット
9 おわりに
08 国際ボランティアプログラムにおける互恵性のデザイン(村田晶子・マルチェッラ,マリオッティ)
1 はじめに
2 プログラムの概要
3 プログラムにおける互恵性の分析
4 おわりに
09 異文化対話をめざす多文化体験学習:「メディア情報リテラシー」学習支援を通した学び(坂本 旬)
1 はじめに
2 プログラム・デザインの概要と指導の留意点
3 多文化体験学習を通じた学びの分析
4 おわりに:このプログラムの参加経験の先に何があるのか
Part IV 留学生の訪日プログラムの学び
10 北米の大学生の日本体験プログラムを通じた学び:東北被災地視察・支援活動を中心に(プレフューメ裕子・竹内弥生)
1 「グローバル人材育成」を超えた体験学習
2 東北被災地でのプログラムデザインと指導
3 多文化体験学習を通じた学びの分析と考察
4 おわりに:プログラム終了後のフォローアップ
11 短期日本留学を通じた異文化コミュニケーションの体験的な学び(桜木俊行)
1 はじめに
2 プログラム・デザインの概要と指導の留意点
3 体験学習を通じた学びの分析
4 おわりに
Part V 体験学習とキャリア(人生の軌跡)
12 短期海外体験プログラムの参加者のその後:グアム・スタディツアー参加者の3-7年後の姿を追う(中山京子)
1 はじめに:海外スタディツアーを通じた学びを長い期間でみることの意義
2 グアム・スタディツアーと学びの変容
3 参加者の四つの事例
4 参加後の活動継続
5 結 語
13 大学生のキャリア発達と多文化体験学習(児美川孝一郎)
1 問題設定
2 大学生のキャリア発達の課題
3 現代日本の大学生と青年期課題
4 異質な他者や世界との出会い
5 学生にとっての多文化体験学習の意味
おわりに(佐藤慎司)
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