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社会関係資本の地域分析  新刊

社会関係資本の地域分析

社会関係資本をどのように測り,分析するのか。社会関係資本が豊かな場所はどこか。なぜ社会関係資本が,地域の特性とみなしうるのか

著者 埴淵 知哉
ジャンル 数理・統計学
地理学・人類学
出版年月日 2018/02/28
ISBN 9784779512414
判型・ページ数 A5・176ページ
定価 本体3,000円+税
 

目次

第I部 研究方法:どのように測り,分析するのか

第1章 社会関係資本論の研究動向  埴淵知哉

1 「説話」から「科学」へ
2 書誌データからみた社会関係資本論の普及
3 日本における研究の動向
4 定義の多義性と本書の立場

第2章 測定をめぐる諸問題 埴淵知哉

1 社会関係資本を測定することの意味  
2 概念の細分化とその整合性  
3 社会構造を踏まえた下位概念の枠組み 
4 概念の現地化:「縁」という考え方  
5 グローバル/ローカルという区分 
6 測定の枠組み 

第3章 地域変数の諸問題 埴淵知哉・中谷友樹・近藤克則

1 地域の操作化
2 集計単位をめぐる難問
3 社会関係資本論における地域単位
4 地域単位をどのように決めるのか
5 不確かな地理的文脈の問題

補論1 社会関係と主観的健康の関連性地図 中谷友樹

1 はじめに
2 資料と方法
3 結  果
4 考  察
5 結  論

第II部 規定要因:社会関係資本が豊かな場所はどこか

第4章 地理的・歴史的な規定要因 埴淵知哉

1 社会関係資本の地域差が意味するもの
2 都市化・郊外化:パットナムによる郊外スプロール批判
3 ウォーカビリティ:近隣の建造環境
4 開発時期:コミュニティの「年齢」
5 歴史的経緯:場所に固有の文脈
6 日本における文脈的規定要因の解明に向けて

第5章 都市化・郊外化 埴淵知哉・中谷友樹

1 日米の主要データにみる都市化との関連
2 文脈的要因の分析方法
3 都市化・郊外化の指標
4 データ:JGSS(日本版総合的社会調査)
5 都市化・郊外化による社会関係資本の地域差
6 重要な文脈は「都市?農村」か,それとも「都心?郊外」か

第6章 ウォーカビリティ 埴淵知哉・中谷友樹・近藤克則

1 ウォーカビリティの測定
2 データ
3 ウォーカビリティによる社会関係資本の地域差
4 日本におけるウォーカビリティをどう考えるか

第7章 開発時期と歴史的経緯 埴淵知哉・中谷友樹・村田陽平・近藤克則

1 「地域の年齢」の測り方
2 開発時期による社会関係資本の違い
3 「例外」から探る社会関係資本の起源
4 文脈的規定要因の相互の関係

補論2 近隣の社会的断片化指標 埴淵知哉・中谷友樹

1 社会関係資本指標の課題
2 社会的断片化指標
3 文脈的規定要因としての指標の妥当性
4 地域レベルの社会関係資本指標との代替可能性

第III部 理論的構図:なぜ地域の特性とみなしうるのか

第8章 「曖昧さ」と「数量化」の構図 埴淵知哉・村田陽平

1 社会関係資本論の二つの特徴
2 数量化の進展とその認識論的前提
3 数量化の困難さに起因する客観主義の深化
4 曖昧さをめぐる論争
5 曖昧さと数量化による客観主義の構図
6 現象学的思考による〈主観?客観〉の検討
7 理論的構図の再構築
8 関心を出発点に置く理論に向けて

第9章 地域への問題関心:都市と無縁社会 埴淵知哉

1 社会関係と地域をめぐる問題関心のあり方
2 「無縁社会論」の展開
3 無縁社会論と社会関係資本論の接点
4 都市の問題としての無縁社会論/社会関係資本論
5 「自然化」の問題
6 地域への問題関心に根差した研究へ

補論3 保健師の地域診断と社会関係資本 村田陽平

1 地域・健康・社会関係資本を結ぶ職業
2 保健師による地域診断とは
3 地域診断と社会関係資本
4 空間的視点の必要性:点―線―面をつなげる地域診断
5 質的情報の再評価:保健師の主観性/身体性の回復

コラム① 健康と社会関係資本(近藤克則)
コラム② ポートランド(埴淵知哉)
コラム③ JAGES(Japan Gerontological Evaluation Study:日本老年学的評価研究)プロジェクト(近藤克則)

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内容説明

社会関係資本を地域の視点から考えるために

社会関係資本をどのように測り,分析するのか。
社会関係資本が豊かな場所はどこか。なぜ社会
関係資本が,地域の特性とみなしうるのか。
従来の研究動向や測定を巡る問題を検討し、
また社会関係資本を個人ではなく地域の特性として
考える意義と重要性を指摘するとともに、数量化
など様々な方法論的な問題について考察する。


●著者紹介
執筆者紹介(執筆順,編者は*)

埴淵知哉*(はにぶち ともや)
中京大学国際教養学部教授
『NGO・NPOの地理学』(単著),明石書店,2011年。【第10回日本NPO学会林雄二郎賞】
『データで見る東アジアの健康と社会―東アジア社会調査による日韓中台の比較3』(共編),ナカニシヤ出版,2013年。

近藤克則(こんどう かつのり)
千葉大学予防医学センター教授/国立長寿医療研究センター 老年学評価研究部長
『「健康格差社会」を生き抜く(朝日新書)』(単著),朝日新聞出版,2010年。
『健康格差社会への処方箋』(単著),医学書院,2017年。

中谷友樹(なかや ともき)
立命館大学文学部/歴史都市防災研究所教授
『保健医療のためのGIS』(共編著),古今書院,2004年。
Geographically weighted generalised linear modeling. In Geocomputation: A Practical Primer, eds. Brunsdon, C. and Singleton, A., 201?220. Sage Publication, 2015. (単著)

村田陽平(むらた ようへい)
近畿大学文芸学部准教授
『受動喫煙の環境学―健康とタバコ社会のゆくえ』(単著),世界思想社,2012年。【第13回人文地理学会賞(一般図書部門受賞),2014年度日本地理学会賞(著作発信部門)】
『空間の男性学―ジェンダー地理学の再構築』(単著),京都大学学術出版会,2009年。
Gender equality and progress of gender studies in Japanese geography: a critical overview. Progress in Human Geography 25: 260?275, 2005. (単著)

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