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記録と記憶のメディア論  新刊

記録と記憶のメディア論

記憶という行為がもつ奥行きや困難さ,歴史性,そしてそれらの可能性の条件となっているメディアの次元を考える。

著者 谷島 貫太
松本 健太郎
ジャンル 社会・文化 > 文化研究
社会・文化 > アート・芸術
教養・共通科目 > 教養科目
シリーズ 人文・社会 > メディアの未来
出版年月日 2017/12/20
ISBN 9784779511790
判型・ページ数 4-6・234ページ
定価 本体2,600円+税
 

目次

はじめに

第I部 出来事の記録/記録の出来事

第1章 〈全面的な忘却〉をめぐる哲学的覚え書き:フッサールとデリダから出発して(谷島貫太)
1 はじめに
2 フッサールにおける忘却の「危険」
3 デリダによる批判と物質的な「事故」
4 ま と め

第2章 東日本大震災とドキュメンタリー映画(門林岳史)
1 はじめに:東日本大震災とメディア
2 被災地で何を撮るべきか
3 方法論的洗練
4 その後のドキュメンタリー映画

第3章 テレビに封印された都市の記憶:NHK『特集 TOKYO』(1963)の視線(松山秀明)
1 はじめに:メディアから読みとく都市の記憶
2 本章のねらい 
3 NHK『特集 TOKYO』(1963)の視線
4 おわりに:テレビと都市の相関 


第II部 まなざしの記録/記録のまなざし

第4章 映像の誕生と空間の可視化:パテ・ベビーと日本の1930年代(水島久光)
1 はじめに:表象(representation)の歴史ではなく,装置(system)の歴史として
2 パテ・ベビーが提起する「小さな」問い
3 映像を介したロールプレイのアクチュアル化
4 発見された「地域」×「家族」=中間領域 
5 ありえたかもしれない歴史を記述する:メディア史の大切な仕事

第5章 ( 暗室)箱の中の手:デイヴィッド・ホックニーの逆遠近法と鏡の投影(柿田秀樹)
1 はじめに 
2 視覚的記憶としての光学技術 
3 光学技術によって創られる逆遠近法的空間
4 CG の映像史における位置づけ
5 結びにかえて 

第6章 超音波写真と胎児のイメージ:記録としての医学写真から記憶としての家族写真へ(塙 幸枝)
1 はじめに
2 写真と可視化
3 医学写真としての超音波写真
4 家族写真としての超音波写真
5 おわりに


第III部 場所の記録/記録の場所

第7章 メディアとしてのミュージアム,その可能性:「四日市公害と環境未来館」を起点として(池田理知子)
1 はじめに:メディアとしてのミュージアム
2 公害の歴史を伝える四日市のミュージアム
3 「環境未来館」という名が示すイメージ 
4 環境問題を考えるためのもう一つの視点 
5 「日常」のなかの公害と戦争  
6 近代的な権力に対抗するための「戦術」
7 おわりに:記憶に残るミュージアム  

第8章 郷土と記憶:喜多村進の移動と郷土認識(神田孝治)
1 はじめに 
2 記憶のなかの他所としての郷土
3 住み良き生活の場としての郷土
4 歴史に注目した国家につながる郷土

第9章 「複数の状態」にひらかれたデジタル写真をどう認識するか:トリップアドバイザーの「トラベルタイムライン」を題材に(松本健太郎)
1 はじめに 
2 「流れ(フロー)」のなかのデジタル写真
3 トリップアドバイザーにおける写真データの位置
4 結びにかえて:記録と予期の間隙で


第IV部 編集の記録/記録の編集

第10章 歴史的記憶のヴァーチャルな編集:ウィキペディアと歴史叙述の条件(宮本隆史)
1 はじめに:インターネットと歴史叙述 
2 ウィキペディアにおける歴史叙述の制約条件 
3 ウィキペディア上の歴史叙述 
4 おわりに:歴史叙述の未来  

第11章 書籍におけるスペクタクルイメージとコメモレーションの形成:100個のトランクをめぐる「モノ」と「コト」の記憶(研谷紀夫)
1 はじめに:概要 
2 「スペクタクル」の概念 
3 アナログ書籍の概要と内容
4 「スペクタクル」概念からみるアナログ書籍
5 電子書籍の構成と内容
6 電子書籍版に収録された関連映像
7 電子書籍のスペクタクル表象とコメモレーション

第12章 オーラルヒストリーの「作者」とは誰なのか:『ラディカル・オーラル・ヒストリー』を出発点に(小西卓三)
1 はじめに
2 オーラルヒストリーとメディア研究
3 オーラルヒストリーインタビューと記憶 
4 オーラルヒストリーと作者 
5 おわりに

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内容説明

何かを記憶し思い出す。その多様な営為の実践に迫る

記憶という行為がもつ奥行きや困難さ,歴史性,そしてそれらの可
能性の条件となっているメディアの次元を考える。


記録と想起をめぐっては,多様でそれぞれ特異なメディア実践が,いたるところで,かつても,そしていまでも展開されている。本書,すなわち『記録と記憶のメディア論』は,そうしたさまざまなメディア実践に目を向け,メディア論的な観点から記録と記憶の問いに正面から取り組んでいくことを目指している。(「はじめに」より)




執筆者紹介(*は編者)
谷島貫太*(たにしま かんた)
二松學舍大学文学部専任講師
担当章:第1章

門林岳史(かどばやし たけし)
関西大学文学部准教授
担当章:第2章

松山秀明(まつやま ひであき)
関西大学社会学部助教
担当章:第3章

水島久光(みずしま ひさみつ)
東海大学文学部教授
担当章:第4章

柿田秀樹(かきた ひでき)
獨協大学外国語学部教授
担当章:第5章

塙 幸枝(ばん ゆきえ)
国際基督教大学大学院博士後期課程,日本学術振興会特別研究員,昭和女子大学ほか非常勤講師
担当章:第6章

池田理知子(いけだ りちこ)
国際基督教大学教養学部教授
担当章:第7章

神田孝治(かんだ こうじ)
立命館大学文学部教授
担当章:第8章

松本健太郎 *(まつもと けんたろう)
二松學舍大学文学部准教授
担当章:第9章

宮本隆史(みやもと たかし)
東京大学文書館特任助教
担当章:第10章

研谷紀夫(とぎや のりお)
関西大学総合情報学部教授
担当章:第11章

小西卓三(こにし たくぞう)
昭和女子大学准教授
担当章:第12章

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