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出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ  新刊

出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ

身の回りで起きている出来事、社会や文化、政治や社会運動……文化と権力の関係を捉えるための議論や視座を学べる入門テキスト

著者 田中 東子
山本 敦久
安藤 丈将
ジャンル テキスト
社会・文化
社会・文化 > 社会学
社会・文化 > 文化研究
社会・文化 > ジェンダー
社会・文化 > アート・芸術
教養・共通科目 > 教養科目
出版年月日 2017/10/31
ISBN 9784779510472
判型・ページ数 A5・272ページ
定価 本体2,500円+税
 

目次

Chapter 01 カルチュラル・スタディーズへの誘い 田中東子

1-1 「出来事」を入り口に
1-2 変わる社会と教育
1-3 本書の内容と使い方

Chapter 02 出来事,支配,抵抗 山本敦久

2-1 出来事のカルチュラル・スタディーズ
2-2 マギングとモラル・パニック
2-3 社会の危機と「法と秩序」
2-4 抵抗,節合,想像的解決
2-5 「フーリガン」現象とファンによる発話行為
2-6 黒人の表現文化,ディアスポラの音楽,資本主義批判
2-7 まとめ

Chapter 03 食,農,ライフスタイル 安藤丈将

3-1 食と農のカルチュラル・スタディーズとは何か
3-2 工業型農業のヘゲモニー形成
3-3 シビック・アグリカルチャーの挑戦
3-4 ライフスタイル選択としての農
3-5 食と農の文化的な争いの未来

Chapter 04 脱原発,社会運動,リスク社会 安藤丈将

4-1 民主主義と社会運動
4-2 脱原発:ライフスタイルと政治
4-3 コミュニティ:自治と熟議
4-4 福島:歴史的責任に支えられた民主主義

Chapter 05 健康,予防医学,身体の管理―新たな健康のパターナリズム 二宮雅也

5-1 社会的価値を増す「健康」
5-2 新しい健康管理の方法:遺伝子検査のはじまり
5-3 リキッド・ライフと健康の自己責任化
5-4 リバタリアン・パターナリズムと健康
5-5 カルチュラル・スタディーズと健康
5-6 おわりに:健康を考える視点

Chapter 06 キャラクター商品,消費型文化,参加型権力 田中東子

6-1 キャラクターをめぐる現象
6-2 キャラクターを愛するというのはどのような行為なのか
6-3 カルチュラル・スタディーズにおけるポピュラー文化研究
6-4 資本の手のひらで
6-5 さらなる研究の展開へ向けて

Chapter 07 ライブアイドル,共同体,ファン文化―アイドルの労働とファン・コミュニティ 竹田恵子

7-1 アイドルファンのカルチュラル・スタディーズ
7-2 「ライブアイドル」とは何か
7-3 「いつでも会える」アイドルの台頭と,ファンコミュニティ
7-4 身体を共にすること:ライブを通じた一体感
7-5 アイドルと労働問題
7-6 〈ライブアイドル共同体〉は可能か

Chapter 08 第三波フェミニズム,スポーツと女性,身体表象 田中東子

8-1 映像に描かれるスポーツと女性
8-2 第三波フェミニズムによる視角の変容
8-3 女性アスリートの顕在化/商品化
8-4 「密やかなフェミニズム」の空間としてのスポーツ文化

Chapter 09 グローバル化,移民,都市空間 栢木清吾

9-1 「もうひとつのオキュパイ・セントラル」
9-2 メイド・イン・ホンコン
9-3 占拠される香港都心
9-4 「家から離れたホーム」
9-5 「ホーム」の居心地と「アウェイ」な心持ち

Chapter 10 ヤンキー文化,郊外,排除と包摂―ハマータウンの野郎どもはどこへ行ったのか 川端浩平

10-1 盗んだバイクで走り出す!?
10-2 魂の労働
10-3 環境管理の果てに
10-4 ヤンキーから排外主義へ
10-5 ヤンキーへ/の眼差しを取り戻す

Chapter 11 ネット右翼,ナショナリズム,レイシズム 川村覚文

11-1 インターネットナショナリズムのカルチュラル・スタディーズ
11-2 ポストモダンな社会とインターネットナショナリズム
11-3 インターネットナショナリズムを支える技術的次元
11-4 インターネットナショナリズムの文化政治
11-5 まとめ

Chapter 12 ポピュリズム,テレビ政治,ファシズム 川村覚文

12-1 ポピュリズムという古くて新しい現象
12-2 スチュアート・ホールによるサッチャリズム批判
12-3 ポピュリズムを分析する理論
12-4 日本のポピュリズムを分析する
12-5 まとめ

Chapter 13 オリンピック,祝賀資本主義,アクティヴィズム 山本敦久

13-1 “Hands up, Don't shoot”:ジョン・カーロス,再び
13-2 表彰台のアプロプリエーション:身体表現の政治学
13-3 トラテロルコの虐殺
13-4 祝賀資本主義とオリンピック
13-5 アクティヴィズムの現在:笑い・機知・皮肉,そして“人情”


コラム① 自分がメディアになる:ZINE製作のススメ 諫山三武
コラム② 旅する選曲:DJ,文化,Fu(n)kushima Shima(Soul Matters)/島 晃一
コラム③ 『初音ミク』がみせる,新たなコンテンツの生産と消費の関係 山際節子
コラム④ 「情動労働」としてのアイドルの労働 竹田恵子
コラム⑤ 歩くことの両義性:米軍基地とポケモンGO 高原太一
コラム⑥ 即興創作の「場」としての「ニコニコ動画」 山際節子

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内容説明

身の回りで起きている出来事、社会や文化、政治や社会運動……日常に遍在する文化と権力の関係を捉えるための議論や視座をしっかり学べる入門テキスト


本書では,昨今の文化的・社会的な出来事を糸口に,それぞれの執筆者が普段の講義で用いている具体的な題材や資料を提示し,CS(カルチュラル・スタディーズ)の観点から分析を行っている。……本書で取り上げたのは,執筆者たちが日々,大学で講義し,学生と対話し,都市や農村で調査活動を行う際に,こんな切り口をきっかけに身の回りで起きている出来事,社会や文化,政治や社会運動に関心をもってもらえれば嬉しいな,と思うような事柄である。(本文より)

■編著者紹介〔執筆順〕
田中東子(たなか とうこ)
1972年生まれ。大妻女子大学文学部准教授。メディア文化論,ジェンダー・スタディーズ。
主な著作・翻訳に『メディア文化とジェンダーの政治学―第三波フェミニズムの視点から』(単著,世界思想社,2012年),ポール・ギルロイ『ユニオンジャックに黒はない人種と国民をめぐる文化政治』(共訳,月曜社,2017年)など。
担当:第1・6・8章

山本敦久(やまもと あつひさ)
1973年生まれ。成城大学社会イノベーション学部准教授。スポーツ社会学,カルチュラル・スタディーズ。
主な著書に,『反東京オリンピック宣言』(編著,航思社,2016年),『身体と教養―身体と向き合うアクティブ・ラーニングの探求』(編著,ナカニシヤ出版,2016年)など。
担当:第2・13章

安藤丈将(あんどう たけまさ)
1976年生まれ。武蔵大学社会学部准教授。政治社会学,社会運動論。
主な著書に,『ニューレフト運動と市民社会―「六〇年代」の思想のゆくえ』(単著,世界思想社,2013年),『グローバルヒストリーとしての1968年』(分担執筆,ミネルヴァ書房,2015年)。
担当:第3・4章

■著者紹介〔執筆順〕
二宮雅也(にのみや まさや)
1977年生まれ。文教大学人間科学部准教授。スポーツ・健康社会学,ボランティア論,地域活性論。
主な著作に『スポーツボランティア読本―「支えるスポーツ」の魅力とは』(単著,悠光堂,2017年),『身体と教養―身体と向き合うアクティブ・ラーニングの探求』(分担執筆,ナカニシヤ出版,2016年)など。
担当:第5章

竹田恵子(たけだ けいこ)
1980年生まれ。東京大学情報学環特任准教授。社会の芸術フォーラム共同代表。アイデンティティ論,ジェンダー/セクシュアリティ研究。
主な編著書に『社会の芸術/芸術という社会―社会とアートの関係,その再創造へ向けて』(共編, フィルムアート社, 2016年),The Dumb Type reader(分担執筆,Museum Tusculanum Press, 2017年)。
担当:第7章・コラム4

栢木清吾(かやのき せいご)
1979年生まれ。神戸大学学術研究員・非常勤講師。歴史社会学, 移民研究, カルチュラル・スタディーズ。主な著作・翻訳に『社会的分断を越境する―他者と出会いなおす想像力』(分担執筆, 青弓社, 2017年),スチュアート・ホール/レス・バック「ホームの居心地, 場違いな心地」(「現代思想」vol.42-5, 2014年)など。
担当:第9章

川端浩平(かわばた こうへい)
1974年生まれ。福島大学行政政策学類准教授。社会学,カルチュラル・スタディーズ。
主な著作に『ジモトを歩く―身近な世界のエスノグラフィ』(単著,御茶の水書房,2013年),『排除と差別の社会学』(分担執筆,有斐閣,2016年)など。
担当:第10章

川村覚文(かわむら さとふみ)
1979年生まれ。関東学院大学人間共生学部専任講師。政治哲学,カルチュラル・スタディーズ。
主な著作に『他者論的転回―宗教と公共空間』(共編,ナカニシヤ出版,2016年), Confronting capital and empire: Rethinking Kyoto School philosophy.(分担執筆,Brill, 2017年)など。
担当:第11・12章

■コラム執筆者紹介〔執筆順〕
諫山三武(いさやま さぶ)
1988年生まれ。編集者。
学生時代にZINE『未知の駅』を創刊。2013年に「株式会社未知の駅」を設立。『SINRA』(新潮社),『SPECTATER』(幻冬舎),『GINZA』(マガジンハウス)など雑誌をはじめとする出版物の取材,執筆,編集,制作などを行っている。
担当:コラム1

Shima (Soul Matters)/島晃一(しま こういち)
1985年生まれ。DJ,ライター。音楽評論,映画評論。
主な仕事に,「「ムーンライト」インタビュー 菊地成孔」取材・構成(『キネマ旬報2017年4月下旬号』)。渋谷TheRoomにてDJイベント「Soul Matters」を主宰。
担当:コラム2

山際節子(やまぎわ せつこ)
1986年生まれ。事務職員。ファンカルチャー。
担当:コラム3・6

高原太一(たかはら たいち)
1989年生まれ。東京外国語大学総合国際学研究科博士後期課程。占領史,カルチュラル・スタディーズ。
主な論文に「制度への仕掛け―『たまスタディーズ』という試み」(『年報カルチュラル・スタディーズvol.4』,2016年),『国立文教地区指定運動―占領と独立の狭間で』(修士論文,2016年)など。
担当:コラム5

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