ホーム > 存在肯定の倫理Ⅰ ニヒリズムからの問い

存在肯定の倫理Ⅰ ニヒリズムからの問い  新刊

存在肯定の倫理Ⅰ ニヒリズムからの問い

社会に浸透した虚無主義が持つ「真実」を受けとめた先に、新たな倫理への道を拓く。現代を生きる全ての人にとって必読の倫理論。

著者 後藤 雄太
ジャンル 哲学・倫理 > 哲学
哲学・倫理 > 倫理学
出版年月日 2017/07/01
ISBN 9784779511738
判型・ページ数 A5・240ページ
定価 本体2,600円+税
 

目次

【第I部】虚無の系譜 ニヒリズムの思想史的考察

第1章 ニーチェ以前のニヒリズム

 1 ドイツ観念論およびロマン主義

 2 ロシア・ニヒリズム

第2章 ニーチェのニヒリズム論
 
 1 ニーチェにおけるニヒリズム論の射程
    ──後期の遺稿から
 1‐1 価値喪失のニヒリズム
      ──キリスト教的‐道徳的世界解釈の必然的結果として
 1‐2 「中間状態」のニヒリズム
      ──能動的ニヒリズムと受動的ニヒリズム
 1‐3 完全なニヒリズム
      ──永劫回帰思想とニヒリズム論の合流
 1‐4 ニヒリズム批判
      ──ヨーロッパの理性主義に対する批判として
 1‐5 ニヒリズム、最後の用法
      ──虚無への意志

 2 「虚無への意志」というニヒリズム
    ──『道徳の系譜学』から
 2‐1 ニヒリズム論としての『道徳の系譜学』
 2‐2 棄て去られていく〈力〉
      ──ニヒリズムの根本源泉
 2‐3 「主体」の誕生
 2‐4 「虚無への意志」というニヒリズム
 2‐5 ニヒリズムの三つの用法

第3章 ハイデガーのニヒリズム論

 1 ニヒリズムの始元
    ──本質存在と事実存在の分離
 1‐1 ニヒリズム:形而上学:存在忘却
 1‐2 本質存在と事実存在の分離
      ──ハイデガーのプラトン解釈

 2 ニヒリズムの展開
    ──主体性の形而上学へ
 2‐1 近代的主体の誕生
      ──ハイデガーのデカルト解釈
 2-2 無制約的主体へ
      ──ハイデガーのニーチェ解釈
 
第4章 ニヒリズム超克の陥穽──主体性をめぐって

 1 神の死と主体の誕生
    ──二つのニヒリズム

 2 主体性と非‐主体性の相剋
    ──ニーチェにおけるニヒリズム克服の試みと限界
 2‐1 ニーチェにおける主体性と非‐主体性の相剋
 2‐2 超人と力への意志の思想における〈主体性と非‐主体性の相剋〉
 2‐3 永劫回帰思想における〈主体性と非‐主体性の相剋〉
 2‐4 主体的側面と非‐主体的側面におけるニヒリズム克服の意味

 3 主体性から非‐主体性への変容
    ──ハイデガーにおけるニヒリズム克服の試みと限界
 3‐1 『存在と時間』における主体性
 3‐2 存在の外留、あるいは無としての存在
 3‐3 人間の本質
      ──非-主体的なもの
 3‐4 最後のキリスト教徒?
      ──後期ハイデガーのニヒリズム論における「主体」の行方

【第Ⅱ部】存在の明滅 ニヒリズムの存在論的考察

第5章 ニヒリズムの〈転回〉

 1 主体とその世界の崩壊

 2 明るい夜
    ──ニヒリズムの〈転回〉

第6章 存在の無根拠性

 1 根拠とニヒリズム

 2 根拠と存在

 3 「なぜ」なき生

 4 深淵と倫理
    ――日常への帰郷

第7章 存在の偶然性

 1 偶然性とニヒリズム

 2 三つの偶然性
    ──存在会得の階梯としての

 3 偶然即必然テーゼ、あるいは運命愛について

第8章 存在の空性

 1 ニヒリズムと空
    ──宗教から非宗教へ

 2 空の存在論
    ──空:中:仮

 3 空における回互

第9章 存在の無常性

 1 ニヒリズムと無常

 2 無常と存在

 3 瞬間の聖性

第10章 ニヒリズムの〈解消〉、あるいは〈神性〉への離脱

 1 死して在る

 2 神なき時代の聖なるもの

【第Ⅲ部】歓ばしきエチカ ニヒリズムの倫理学的考察

第11章 「道徳」の崩壊──倫理的ニヒリズム

 1 「道徳」の崩壊とニヒリズム

 2 現代倫理学の内に潜む「道徳」

第12章 歓喜としてのモラル──存在の豊饒の中へ

 1 内なる自然の支配
    ──「道徳」というニヒリズム(一)

 2 外なる他者の忘却
    ──「道徳」というニヒリズム(二)

 3 〈交歓〉のエチカ
    ──単純な至福

 4 脱自性と共同体
    ──ひとつの自己解放としての

 5 在ること、持つこと

第13章 美学としてのモラル──存在の荘厳に向けて

 1 地獄としての他者、虚無としての他者

 2 美学としてのモラル

 3 生と倫理の架け橋
    ──自己へのケアと倫理的ケア

 4 ケアの倫理と公共性

 5 自己と自然の倫理
    ――「みずから」と「おのずから」

あとがき

事項索引

人名索引

このページのトップへ

内容説明

なぜ私たちはこんなにも、「生きることの意味」を求めるのか? 社会に浸透した虚無主義が持つ「真実」を受けとめた先に、新たな倫理への道を切り拓く。現代を苦しみながら生きる全ての人にとって必読の倫理論。


●著者紹介
後藤雄太(ごとう・ゆうた)
1972年 岐阜県生まれ。
1995年 広島大学文学部哲学科インド哲学専攻卒業。
1999年 広島大学大学院文学研究科博士課程後期倫理学専攻修了。博士(文学)(広島大学)。
現 在 北海道情報大学准教授。哲学・倫理学専攻。
著 作 『人間論の21世紀的課題6 教育と倫理』〔共著〕(ナカニシヤ出版,2008年),『情報倫理学入門』〔共著〕(ナカニシヤ出版,2004年),「東洋哲学における〈自己への配慮〉と〈平和〉――ガンディーとティク・ナット・ハンの実践と思想から」(『ぷらくしす』第17号,2016年),「スピリチュアル・ペインは癒やされうるか――死生観の転回構造」(『医学哲学医学倫理』第23号,2005年),「ニーチェとハイデガーにおけるニヒリズムの「超克」,あるいは〈解消〉」(『倫理学年報』第47集,1998年),他。

このページのトップへ