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追放と抵抗のポリティクス  新刊

戦後日本の境界と非正規移民

追放と抵抗のポリティクス

非正規移民とは誰か。彼らを合法/不法に分割するものは何か。戦後日本の非正規移民をめぐる追放と抵抗のポリティクスを描き出す。

著者 髙谷 幸
ジャンル 社会・文化 > 社会学
出版年月日 2017/02/28
ISBN 9784779511554
判型・ページ数 A5・272ページ
定価 本体3,500円+税
 

目次

序章 非正規移民の追放と抵抗

第一章 追放と抵抗のポリティクスからみる戦後日本の境界
     はじめに
     一 戦後日本の境界と非正規移民
     二 非正規移民と境界
     三 国家の境界が作用する文脈と論理
     おわりに

第二章 帝国と島国のはざまで
     はじめに
     一 占領期における出入国管理体制の整備と日本の「独立」
     二 主権を規制する道徳――「密航者」にたいする在留特別許可
     三 日韓関係と追放の権力――法令違反者にたいする在留特別許可
     おわりに

第三章 呼び覚まされる帝国の記憶と〈戦後日本〉
     はじめに
     一 日韓条約の締結と韓国からの「密航」
     二 ベトナム反戦運動と〈戦後日本〉の問い直し
     三 被爆者援護運動と〈戦後日本〉の境界
     四 入管体制と〈戦後日本〉の境界
     おわりに

第四章 グローバル化のなかの日本――追放と抵抗の連続と断絶
     はじめに
     一 「新しい」移住者の来日
     二 支援運動の連続と断絶
     三 線引きと追放の文脈
     四 治安対策としての「不法滞在者」政策
     おわりに

第五章 主権を無効化する空間
     はじめに
     一 「労働者」の権利の保障
     二 「労働者」のなかの線引き
     三 「労働者」としての抵抗
     四 線引きの拒否という戦略
     五 法としての入管法、主権としての入管法
     おわりに

第六章 「違法性」と正規化の矛盾
     はじめに
     一 定住化モデルと非正規滞在者
     二 日本人の子どもをもつ移住女性の状況
     三 社会との接点を握られて
     四 「脱出」のプロセスの一契機としての在留特別許可
     おわりに

第七章 「子ども」という価値
     はじめに
     一 非正規滞在家族の正規化と権利運動
     二 統合のメルクマールとしての教育
     三 ナショナルな文化と価値の習得
     四 「責任のない」子ども対大人の「責任」
     おわりに
     

終章 社会的・歴史的存在としての非正規移民と境界


参考文献

あとがき

索引〔人名/事項〕


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内容説明

非正規移民とは誰か。
彼・彼女らを合法/不法に分割するものは何か。
非正規移民をめぐる追放と抵抗のポリティクスを描き出し、
戦後日本における主権の境界作用の論理と効果を明らかにする。

――ヨーロッパや北米で、非正規移民や難民申請者への対応が、ますます主要な政治的課題として認識されるようになっている。その背景の一つには、内戦や政情不安から逃れ、中東やアフリカから欧米にわたる移民・難民が増加していることがあるだろう。同時に、彼・彼女らの受け入れと排除をめぐる攻防は、社会のメンバーの境界が問い直されていることを示している。つまり非正規移民や難民申請者のうち誰を「われわれ」のメンバーとして認め、誰を排除するのか、その線引きが可視化され、政治化されているのである。――(本書より)

●著者紹介
髙谷 幸(たかや さち)
神戸大学法学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。博士(人間・環境学)。移住者支援NGO勤務、日本学術振興会特別研究員(PD)、岡山大学大学院社会文化科学研究科准教授などを経て、現在、大阪大学大学院人間科学研究科准教授。専門は社会学・移民研究。


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