正当性の社会心理学
海と草原と基地が問う「社会的決定の権利」
社会的決定を行う権利は誰にあり、その根拠とは何なのか。米軍基地、廃棄物処理場などの事例をもとに、インタビューやアンケート調査といった多彩な手法からよりよい合意形成の在り方を問う。
●著者紹介
野波寛(のなみひろし)
名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期中退(1994年)
現在,関西学院大学社会学部教授
主著に,
環境問題における少数者の影響課程(晃洋書房,2001年単著)
集団間関係の社会心理学(晃洋書房,2010年共訳)
暮らしの中の社会心理学(ナカニシヤ出版,2012年共著)他
第1章 社会的決定を行う権利とその根拠:正当性について考える
1―1 決定権は誰が持つべきか?:ギリシャ発,世界が震えた3日間
1―2 正当性とは:誰にどんな根拠から権利を承認すべきか
1―3 アクター間で正当性の相互評価の不一致が焦点化するとき
第2章 海を守る権利:沖縄県の赤土流出をめぐる正当性
2―1 海を守るのは誰か:沖縄県における赤土流出問題の構造
2―2 正当性を規定する認知的基盤の曖昧さ:宜野座村の事例
2―3 海の守り人と承認された人々の2つの柱:恩納村の事例
2―4 規則で権利を定める,その当たり前に潜む落とし穴
第3章 草原は誰のものか:内モンゴル自治区における牧草地の管理をめぐる正当性
3―1 草原の果てなき頃から生態移民政策まで
3―2 草原の守り人は誰であるべきか
3―3 草原の価値評価が正当性の判断を左右する
3―4 消極的当事者主義を防ぐ重要性
第4章 軍事基地と廃棄物処理場:迷惑施設をめぐる正当性
4―1 みんなに笑顔,誰かに涙,NIMBY 問題の難しさ
4―2 米軍基地の政策は誰が決定すべきか
4―3 とりあえず「地元が決めればいい」,消極的当事者主義を変える情報とは
第5章自他の正当性を判断する模擬体験:トレーニング・ツールとしての“誰がなぜゲーム”
5―1 “誰がなぜゲーム”で正当性の相互評価構造を実験室に再現する
5―2 操作性を高めた改訂版“誰がなぜゲームVer.2 (WWG Ⅱ)”
5―3 地層処分場を焦点とした“WWGⅡ/NIMBY 版”
5―4 WWG およびWWG Ⅱの有用性
第6章正当性の枠組みを通して見えるもの:多数者が参加することの意義
6―1 多数者の参加機会を作る重要性:関心は敬意の手がかり
6―2 正当性の抑制がコミュニティを破壊する
6―3 正当性理論の限界性と有効性
1―1 決定権は誰が持つべきか?:ギリシャ発,世界が震えた3日間
1―2 正当性とは:誰にどんな根拠から権利を承認すべきか
1―3 アクター間で正当性の相互評価の不一致が焦点化するとき
第2章 海を守る権利:沖縄県の赤土流出をめぐる正当性
2―1 海を守るのは誰か:沖縄県における赤土流出問題の構造
2―2 正当性を規定する認知的基盤の曖昧さ:宜野座村の事例
2―3 海の守り人と承認された人々の2つの柱:恩納村の事例
2―4 規則で権利を定める,その当たり前に潜む落とし穴
第3章 草原は誰のものか:内モンゴル自治区における牧草地の管理をめぐる正当性
3―1 草原の果てなき頃から生態移民政策まで
3―2 草原の守り人は誰であるべきか
3―3 草原の価値評価が正当性の判断を左右する
3―4 消極的当事者主義を防ぐ重要性
第4章 軍事基地と廃棄物処理場:迷惑施設をめぐる正当性
4―1 みんなに笑顔,誰かに涙,NIMBY 問題の難しさ
4―2 米軍基地の政策は誰が決定すべきか
4―3 とりあえず「地元が決めればいい」,消極的当事者主義を変える情報とは
第5章自他の正当性を判断する模擬体験:トレーニング・ツールとしての“誰がなぜゲーム”
5―1 “誰がなぜゲーム”で正当性の相互評価構造を実験室に再現する
5―2 操作性を高めた改訂版“誰がなぜゲームVer.2 (WWG Ⅱ)”
5―3 地層処分場を焦点とした“WWGⅡ/NIMBY 版”
5―4 WWG およびWWG Ⅱの有用性
第6章正当性の枠組みを通して見えるもの:多数者が参加することの意義
6―1 多数者の参加機会を作る重要性:関心は敬意の手がかり
6―2 正当性の抑制がコミュニティを破壊する
6―3 正当性理論の限界性と有効性
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