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教育現場の「コンピテンシー評価」  新刊

「見えない能力」の評価を考える

教育現場の「コンピテンシー評価」

学力という範疇に収まり切れない能力、いわゆるコンピテンシーをさまざまな教育現場ではどう測ってきたのか。多様な評価方法に学ぶ。

著者 渡部 信一 編著
ジャンル 教育・文学 > 教育学
出版年月日 2017/02/28
ISBN 9784779511394
判型・ページ数 4-6・226ページ
定価 本体2,400円+税
 

目次

第Ⅰ部 教育現場における「コンピテンシー」の評価
第1章 熟年教師が語る「見えない能力」の教育と評価 (植木克美)
第1節 はじめに  
第2節  熟年教師が語る児童の「見える能力」と「見えない能力」  
第3節  熟年教師が語る若手教師の「見える能力」と「見えない能力」――保護者対応の能力より
・ミニ対談 植木克美× 渡部信一

第2章 聴覚障害児の「見えない能力」に対する教育 (大西孝志)
第1節 はじめに  
第2節 聾学校で行われる「読話指導」  
第3節 聾学校で行われる「発音指導」  
第4節 聾学校で行われる「聴覚活用指導」  
第5節 聾学校で行われる「手話などの活用指導」  
第6節 聴覚障害児に求められる「見える能力」と「見えない能力」  
第7節 聴覚障害児の「見えない能力」――音韻表象  
第8節 聴覚障害児の「見えない能力」に対する教育  
・ミニ対談 大西孝志×渡部信一

第3章 「授業力コンピテンシー」に対するICTを活用した評価 (中島 平)
第1節 授業力パフォーマンスから授業力コンピテンシーを推定する
第2節 授業力コンピテンシーのより具体的な評価方法
第3節  授業力コンピテンシー評価を支援する情報通信技術(ICT)システム  
第4節 ICTを活用したコンピテンシー評価

第3章 「授業力コンピテンシー」に対するICTを活用した評価 (中島 平)
第1節 授業力パフォーマンスから授業力コンピテンシーを推定する
第2節 授業力コンピテンシーのより具体的な評価方法  
第3節  授業力コンピテンシー評価を支援する情報通信技術(ICT)システム  
第4節 ICTを活用したコンピテンシー評価
第5節 考  察
・ミニ対談 中島 平× 渡部信一 

第4章 日本の「わざ」習得と「コンピテンシー」の役割 (佐藤克美)
第1節 「わざ」のコンピテンシー 
第2節 木は削ってみないとわからない
第3節 「わざ」の習得  
第4節 師匠によるコンピテンシーの評価
第5節 テクノロジーによる「わざ」の「表現」
第6節 テクノロジーを活用した神楽のコンピテンシーを深める練習
・ミニ対談 佐藤克美× 渡部信一  

第5章 音楽の師弟関係における「コンピテンシー評価」 (高橋信雄)
第1節 はじめに
第2節 「見えない能力」を見る  
第3節 「わざ」の教授における評価の枠組み 
第4節 「わざ」の教授における評価の教育的作用  

第6章 対談――「コンピテンシー評価」とは何か? (高橋信雄×渡部信一)
第1節 「コンピテンシー」を育てる土壌  
第2節 「パフォーマンス」を支える「コンピテンシー」  
第3節 「生まれもった才能」の評価  
第4節 日本伝統芸能と西洋音楽は同じか?  
第5節 「コンピテンシー」の実態とは?  
第6節 日本伝統芸能にも学習プロセスの「段階性」はある  
第7節 「言語」は「学習によって身につける能力」なのか?  
第8節 人工知能AIの「コンピテンシー」

第Ⅱ部 「コンピテンシー評価」の本質にせまる
第7章 「コンピテンシー評価」に対する違和感 (渡部信一)
第1節 〈新しい能力〉重視と「コンピテンシー」への着目  
第2節  「コンピテンシー評価」に対する違和感  
第3節 日本伝統芸能における「コンピテンシー」
第4節 「コンピテンス(日本型)」に対する「やわらかな評価」  

第8章 教育現場の評価者は同時に「指導者」であるということ (渡部信一)
第1節 自閉症児・晋平との出会い  
第2節 言語獲得とコミュニケーション能力  
第3節 言語発達の基礎としての「聴こえ」の問題  
第4節 「指書」という「見える能力」の表出  
第5節 教育現場ではいつも「評価者」であると同時に「指導者」である

終 章 教育現場における「コンピテンシー評価」とは何か? (渡部信一)
第1節 教育現場における三タイプの「コンピテンシー評価」  
第2節 「評価者=指導者」による「コンピテンシー評価」  

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内容説明

評価者にとって「見えにくい能力」をどう測るのか?

学力という範疇に収まり切れない能力、いわゆるコンピテンシーをさまざまな教育現場では、どう測ってきたのか。どう、測ろうとしているのか。
多様な評価の方法に学び、その本質に迫る。


●執筆者紹介(* は編者)

渡部信一*
東北大学大学院 教育情報学研究部 教授 
東北大学大学院 教育学研究科博士課程前期修了。
1992 年 東北大学大学院 教育学研究科で博士(教育学)を取得。認知科学という立場から,人類の「知」のあり方や人間の「学び」のメカニズムについて研究している。自閉症児に対する教育,伝統芸能における継承(教育),ミュージカル俳優の養成教育,そしてe ラーニングやICT を活用した教育など,様々な教育現場における「学び」について検討している。
主な著書に,『成熟社会の大学教育』(ナカニシヤ出版),『日本の「学び」と大学教育』(ナカニシヤ出版),『ロボット化する子どもたち─「学び」の認知科学』(大修館書店),『超デジタル時代の「学び」─よいかげんな知の復権をめざして』(新曜社),編著書に『「学び」の認知科学事典』
(大修館書店)などがある。    
ホームページ http://www.ei.tohoku.ac.jp/watabe/
担当:はじめに,第6・7・8 章,終章,おわりに

植木克美
北海道教育大学大学院 教育学研究科学校臨床心理専攻 教授
北海道教育大学大学院 教育学研究科修士課程修了
2008 年 東北大学大学院 教育情報学教育部で博士(教育情報学)を取得。
子どもの発達支援を軸に据え,教師・保育士,保護者への支援をテーマにして,地域臨床心理実践,高等教育における実践をフィールドとした研究に携わっている。特に,実践の「ふりかえり」支援を行うのに有効なICT 活用の検討を臨床発達心理学,特別支援教育,情報学の複合的視野から進めている。
担当:第1章

大西孝志
東北福祉大学 教育学部 教授
東京学芸大学 教育学部卒業
東北大学大学院 教育情報学教育部博士後期課程在学中
28年間の教育現場での経験(聾学校,特殊教育センター,教育委員会,文部科学省)をもとに,特別支援学校の教員養成に携わっている。聴覚障害児が読み書きの力を身につけていく過程及びその指導にかかわる教
師に求められる専門性について研究している。
担当:第2章

中島 平
東北大学大学院 教育情報学研究部 准教授
1999 年 東北大学大学院 情報科学研究科で博士(情報科学)を取得。
ICT を利用して「学び」を支援し促進させるための研究をしている。例えば,学びの場を記録するときに単に映像の記録だけでなく,場に参加している人たちの「気づき」や「思い」を加えることで,その「学び」の振りかえりをより簡単で有意義なものにするシステムの研究をしている。
担当:第3章

佐藤克美
東北大学大学院 教育情報学研究部 准教授
東北大学大学院 教育情報学教育部博士後期課程修了
2011 年 東北大学大学院 教育情報学教育部で博士(教育情報学)を取得。
さまざまな教育の現場,学びの現場でのICT 活用について研究している。これまで,モーションキャプチャやCG アニメーションを用いて舞踊の学習支援などの研究を行ってきた。また,最近はICT を用いて郷土芸能の継承を支援できないか試みている。
担当:第4章

高橋信雄
東北文化学園大学 医療福祉学部 准教授
東北大学大学院 教育学研究科博士後期課程修了
2016 年 東北大学大学院 教育情報学教育部で博士(教育情報学)を取得。
国立病院機構宮城病院リハビリテーション科に23 年間言語聴覚士として勤務し,2013 年に東北文化学園大学に赴任した。言語聴覚士養成にかかわるようになって現在4年目で,未だ修行中である。東北大学交響楽団の指導に長年かかわり,自己研鑚を積みながら活動を支援してきた。
担当:第5・6章


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