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美と実在  新刊

日本的美意識の解明に向けて

美と実在

美と芸術が人に及ぼす力の観点から,「侘び」「寂び」「幽玄」という古来の美的概念の関係性を解明し,日本的美の特質を捉え直す

著者 佐藤 透
ジャンル 哲学・倫理 > 美学
出版年月日 2016/11/30
ISBN 9784779510786
判型・ページ数 4-6・216ページ
定価 本体2,300円+税
 

目次

 序文


第一部 美と芸術の二つの機能


第一章 美と芸術に対する態度

 一 美と芸術
    ――重なりと隔たり――
  
 二 意味の多重性と態度変更
 
 三 日常生活における三つの根本態度
    ――実用的態度・解明的態度・美的態度――

 四 「心理的距離」の概念とその不十分さ

第二章 美と芸術のエポケー機能

 一 現象学的アプローチ
    ――フッサールとインガルデン――
 
 二 カント『判断力批判』における美的判断の「無関心性」への遡源
 
 三 三つの基本的態度の内部構造と相互関係
    ――親和性と排他性――

 四 美的態度によるエポケーの二区分
    ――芸術的エポケーと美的エポケー――
 
 五 エポケーによる因果からの解放
 
第三章 生活の中のエポケー機能

 一 エポケー機能から見た美と芸術の諸相

 二 根源美と芸術美

 三 用の美
      
第四章 芸術と美の開示機能

 一 芸術と美が与える感銘
 
 二 窓としての機能
  
 三 芸術による実在への接近
 
 四 美による実在への接近
    ――悟性からの超出――


第二部 日本的美意識


 序

第五章 侘びの美意識
    
 一 侘び概念と茶道
 
 二 侘び概念に関する従来の考察と問題点
 
 三 二つの機能から見た侘び概念の特殊性

第六章 寂びの美意識
  
 一 「さび」の本義
 
 二 寂びの美と積時性
 
 三 寂びの美の独自性
    ――二つの機能から見た寂びの美――

第七章 幽玄の美意識

 一 固有の美的概念としての幽玄の意味
 
 二 大西の美的範疇論における幽玄の位置づけ
    ――崇高の派生形態としての幽玄――

 三 美と芸術の二つの機能から見た幽玄美の特質

第八章 美と実在

 一 三つの日本的美の関係
 
 二 美と時と実在



 あとがき

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内容説明

美と芸術が人に及ぼす力の観点から,「侘び」「寂び」「幽玄」という古来の美的概念の関係性を美学的に解明し,日本的美の特質を捉え直す。東洋的・日本的美意識を曖昧さゆえの忘却から守るために書かれた一冊。


●著者紹介
佐藤 透(さとう・とおる)
 1961年 新潟県に生まれる。
 1996年 東北大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了。
 現 在 東北大学大学院国際文化研究科教授。哲学専攻。博士(文学)。
 著 作 『人生の意味の哲学』(春秋社,2012年),『時間体験の哲学』(行路社,1999年),『生の倫理と世界の論理』〔共著〕(東北大学出版会,2015年),『芸術の始まる時、尽きる時』〔共著〕(東北大学出版会,2007年),『共生のリテラシー――環境の哲学と倫理』〔共著〕(東北大学出版会,2001年),他。

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