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カラスと亀と死刑囚  新刊

パラドックスからはじめる哲学

カラスと亀と死刑囚

ヘンペルのカラス、アキレスと亀、絞首刑のパラドックス、モンティホール問題……面白いパラドックスから哲学的思考を学ぶ入門書

著者 中村 隆文
ジャンル 哲学・倫理 > 哲学
出版年月日 2016/09/30
ISBN 9784779510915
判型・ページ数 A5・220ページ
定価 本体2,400円+税
 

目次

第1章 確証のパラドックス
     ――ヘンペルのカラス――

1 科学における「テストする」「確かめる」とは?
  ――論理実証主義とその意義について

2 「すべてのカラスは黒い」を確かめるとは?
  ――検証と反証、そして確証

3 ヘンペルのカラス
  ――茶色のスズメは、「カラスは黒い」の証拠となるか?

4 証拠の意義、状況依存性
  ――カラスがほとんどいない世界ではどうなる?

5 証拠の重み
  ――事前確率と事後確率など

6 何を対象とし、どの分野と関わっているか
  ――自然種とクワインのホーリズムなど


第2章 空間と運動のパラドックス
 ――アキレスと亀――

1 アキレスと亀のパラドックス
  ――数学モデルをつかった説明

2 有限な空間内部に、無限があることは可能か?
  ――空間の無限分割可能性

3 そもそも「運動」は可能か?
  ――飛ぶ矢のパラドックス


第3章 自己言及のパラドックス
     ――嘘つきのパラドックス――

1 嘘つきのパラドックス
  ――量化によるパラドックスの回避

2 言語と文の構造分析
  ――タルスキの階層言語論

3 真か偽か、の二択ではない?
  ――クリプキの不動点言語と、基底的でない文

4 意味の捉え方の多様性
  ――文、言明、命題の区別の重要性


第4章 確率のパラドックス
     ――モンティホール問題――

1 曖昧さのもと、どのように判断するか?
  ――確率と統計の重要性

2 確率のバイアス
  ――モンティホール問題のジレンマ

3 確率のパラドックス
  ――等しい確率の事象同士でも、等しく生じるとは限らない


第5章 推論のパラドックス
     ――絞首刑のパラドックス――

1 正当化された信念
  ――ゲティア問題

2 エメラルドは何色なのか?
  ――グルーのパラドックス

3 「知識」とはどのようなものか?
  ――整合主義

4 いつ刑が実行されるのか?
  ――予期せぬ絞首刑のパラドックス


第6章 戦略のパラドックス
     ――チェーンストア・パラドックス――

1 正当化された信念同士のすれ違い
  ――対人ゲーム

2 ゲーム理論
  ――囚人のジレンマ、トリガー戦略

3 なぜ現実はチェスのようにうまくいかないのか?
  ――チェーンストア・パラドックスと後ろ向き推論


第7章 同一性のパラドックス
     ――テセウスの船のパラドックス――

1 変化のなかの「同一性」
  ――テセウスの船

2 多者の問題
  ――1001匹の猫のパラドックス

3 分析形而上学による捉え方
  ――耐時と延続

4 分裂への対応
  ――ライティとレフティ

5 冷静でプラグマティックな対応
  ――パーフィットの帰結主義


第8章 時間のパラドックス
     ――タイムパラドックス――

1 時間は主観的なもの?
  ――アウグスティヌス、カント、ベルクソン

2 〈今〉とはどのようなものか?
  ――マクタガートの時間論

3 「出来事」と時間の構成
  ――エントロピーと「時間の矢」

4 過去改変はいかにして可能か?
  ――タイムパラドックス


第9章 因果のパラドックス
     ――逆向き因果のパラドックス――

1 因果の不明さ
  ――ヒュームの因果批判

2 「もしも」のハナシにどんな意味があるのか?
  ――反事実条件分析

3 「結果」は先行する「原因」を引き起こせるのか?
  ――ダメットの逆向き因果


最終章 パラドックスからはじめる哲学

1 パラドックスを覗き込む

2 パラドックスの関連性

3 伝えることのパラドックス

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内容説明

ヘンペルのカラス、アキレスと亀、絞首刑のパラドックス、モンティホール問題、テセウスの船、タイムパラドックス……、面白くて不思議なパラドックスの分析を通して、常識に縛られない「哲学的思考」が自然に身につく哲学入門!


●著者紹介
中村隆文(なかむら・たかふみ)
1974年 長崎県に生まれる。
1997年 千葉大学文学部卒業。
2007年 千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了。
現 在 釧路公立大学経済学部准教授。哲学専攻。文学博士。
著 作 『不合理性の哲学――利己的なわれわれはなぜ協調できるのか』(みすず書房,2015年),『「法」における「主体」の問題』〈叢書アレテイア15〉〔共著〕(御茶ノ水書房,2013年),『近代法とその限界』〈叢書アレテイア11〉〔共著〕(御茶ノ水書房,2010年),他。

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