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ウェストファリア史観を脱構築する  新刊

歴史記述としての国際関係論

ウェストファリア史観を脱構築する

ウェストファリア体制に現在の国際システムの起源を見る従来の国際関係論を脱構築し、オルタナティブな知の枠組みの構築を目指す。

著者 山下 範久
安高 啓朗
芝崎 厚士
ジャンル 法律・政治 > 国際政治
出版年月日 2016/08/10
ISBN 9784779510953
判型・ページ数 A5・268ページ
定価 本体3,500円+税
 

目次

序 ウェストファリア史観を脱構築するとはどういうことか 山下範久・安高啓朗・芝崎厚士

 はじめに――ウェストファリア史観とは何か
 1 ウェストファリア史観の史的妥当性
 2 歴史的実証による批判の限界
 3 実証歴史的批判の構築主義的限界をどう超えるか
 4 既存の批判を越えるアプローチ
 おわりに

第Ⅰ部 脱ウェストファリアへの登攀路

1 ウェストファリア史観と国際関係研究 芝崎厚士

 はじめに
 1 学知における神話――予備的考察
 2 国際関係論におけるウェストファリア史観と「第三の認識」
 3 ウェストファリア史観への注釈としての国際関係論史
 おわりに 
 
2 ウェストファリア史観の史的前提 安高啓朗

 はじめに
 1 近世ヨーロッパと広義のウェストファリア史観の成立
 2 ヨーロッパ世界の拡大と広義のウェストファリア史観
 3 広義のウェストファリア史観の政治的効果
 4 おわりに

3 ウェストファリア史観による歴史の抑圧とその機能 山下範久

 はじめに
 1 忘却の位相
 2 自然化の位相
 3 実体化の位相
 おわりに

第Ⅱ部 脱ウェストファリア史観から見える世界

4 「1648年の神話」再考 ベンノ・ティシケ(山下範久構成・訳)

 はじめに
 1 「国際的なもの」と社会的所有関係
 2 絶対主義の「遺産」
 3 イングランドの重要性
 おわりに

5 国際関係学史における神話の破壊と歴史記述の転回 ブライアン・C・シュミット(芝崎厚士構成・訳)

 はじめに
 1 国際関係論における歴史記述の転回と二つの神話
 2 初期アメリカ政治学・国際関係論におけるウェストファリア史観の不在
 おわりに 

6 明治維新における自他認識の展開と国際秩序の転回 奈良勝司

 はじめに
 1 日本史のウェストファリアシステム評価とその問題
 2 近世日本の国際秩序(観)の構造
 3 近代国際秩序との「繋がり方」
 おわりに

7 近代ヨーロッパ秩序の萌芽 川村仁子
  ――ウェストファリア神話以前における国際関係思想の展開

 はじめに
 1 ウェストファリア条約の意義
 2 ウェストファリア条約以前の国際関係思想
 3 ウェストファリア条約後のヨーロッパ秩序論の展開
 おわりに

8 「ポスト・ウェストファリア」の理論家としてのモーゲンソー 西平等

 はじめに
 1 法と勢力関係の動態的把握
 2 「権力欲求」の反秩序的性格
 おわりに

9 複数の現実と対抗する言説 遠藤誠治
  ――ウェストファリア史観を超えて

 はじめに――現代国際関係における理論研究の文脈
 1 ウェストファリア史観と歴史的変容の理論化
 2 冷戦後の国際政治構造の複雑さ解釈の複数性
 3 グローバル化と国家
 4 人権のグローバルな制度化と「ポストウェストファリア」秩序への移行?
 おわりに

あとがき――本書の到達点と今後の課題

 はじめに
 1 第I部の到達点
 2 第II部の到達点
 3 本書全体の到達点と今後の課題
 おわりに

人名索引/事項索引

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内容説明

「ウェストファリアの講和」に現在の国際システムの起源をみるウェストファリア史観は、国際関係論にどのような認知バイアスをもたらしてきたのか。「神話」の限界を超え、オルタナティブな国際関係論の構築をめざす、知のインタープレイ。


●著者紹介
山下範久(やました・のりひさ)
立命館大学国際関係学部教授。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学。歴史社会学、社会理論、世界システム論。『世界システム論で読む日本』(講談社、2003年)、『現代帝国論』(NHKブックス、2008年)、ほか。

安高啓朗(あたか・ひろあき)
立命館大学国際関係学部准教授。ウォーリック大学大学院政治・国際関係研究科博士課程修了。批判的国際関係理論。『英国学派の国際関係論』(分担執筆、日本経済評論社、2013年)、『成長なき時代の「国家」を構想する』(分担執筆、ナカニシヤ出版、2010年)、ほか。

芝崎厚士(しばさき・あつし)
駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部准教授。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学。国際関係論、国際文化論、国際関係思想。『近代日本の国際関係認識』(創文社、2009年)、『国際関係の思想史』(岩波書店、2015年)、ほか。

ベンノ・テシィケ
サセックス大学国際関係学部准教授。

ブライアン・シュミット
カールトン大学政治学部准教授。

奈良勝司
立命館大学文学部助教

川村仁子
立命館大学国際関係学部准教授

西平等
関西大学法学部教授

遠藤誠治
成蹊大学法学部教授

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