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京の筏  新刊

コモンズとしての保津川

京の筏

大堰川の産業・歴史・文化をつなぐ象徴として「ほんまもんの筏」を復活させる―心揺さぶるプロジェクトの軌跡。

著者 手塚 恵子
大西 信弘
原田 禎夫
ジャンル 地理学・人類学 > 民俗学
出版年月日 2016/03/30
ISBN 9784779510540
判型・ページ数 A5・274ページ
定価 本体2,600円+税
 

目次

第一部 コモンズとしての川
第一章 コモンズとしての保津川   
第一節 大堰川に浮かぶ小宇宙  
第二節 近代化による小宇宙の終焉
第三節 ダム後 
第四節 ほんまもんの筏  
第五節 コモンズ 

第二章  いかだにのってみよう! プラットフォームにおける博物館の役割
第一節 いかだにのってみよう!  
第二節 保津川流域に関する亀岡市文化資料館の事業について  
第三節 いかだにのってみよう!二〇一四

第二部 大堰川の利用――過去と現在
第三章 大堰川の筏流し   
第一節 筏流しの歴史――奈良時代から高度成長期まで  
第二節 筏流しの実際  
第三節 筏で運んだもの  
第四節 筏の流し方  

第四章 保津の漁労   
第一節 はじめに  
第二節 「じゃこ田」(魚のとり方・食べ方)  
第三節 保津の漁法  

第五章  川を手入れする:井堰と水寄せ
第一節 井  堰  
第二節 新旧の井堰  
第三節 筏でどう下っていたか  
第四節 川  作 
第五節 保津川下り乗船場の上流と下流  

第三部 保津川がかかえる問題
第六章  保津川がかかえる問題   
天若湖アートプロジェクト
第一節 大堰川流域とダム  
第二節 保津川と流域住民  
第三節 天若湖アートプロジェクトと「あかりがつなぐ記憶」  
第四節 プログラムの構成要素とその地域性についての考察  
第五節 アートプロジェクトがつくる新しいコモンズ  

第七章  「ごみ問題」から市民活動の展開へ:プロジェクト保津川の取り組み
第一節 はじめに  
第二節 プロジェクト保津川の取り組みについて 
第三節 保津川のごみ問題  
第四節 保津川開削四〇〇年記念事業からプロジェクト保津川の誕生へ 
第五節 清掃活動からまちづくりへ 
 
第四部 筏を流す
第八章 保津川筏復活プロジェクトの歩み   
第一節 「浮かべへんかったら、筏とちゃう!」
第二節 初めての筏流しのイベント  
第三節 筏組みと筏流し  
第四節 筏流し試乗会から一二連筏の再現へ  
第五節 一二連筏の復活  
第九章 木を伐る
第一節 木を伐り出す技術
第二節 葉枯し乾燥    
第三節 玉切り、搬出  
第四節 筏復活プロジェクトと京都府立林業大学校  
  
第十章 カンを打つ
第一節 カンについて   
第二節 鍛 冶 場  
第三節 カンの打ち方  
第四節 鍛冶職人片井操   
第五節 亀岡の鍛冶文化と片井家 
第六節 片井氏との出会い    
第七節 鍛冶屋倶楽部  
 
第十一章 筏組みに使う「藤蔓」と「樫」 
第一節 筏組みに使う「藤蔓」 
第二節 藤蔓の入手  
第三節 藤蔓をどう使うか  
第四節 筏の横木に使われる「樫」  
第五節 今の日本の山の状況、山と人間との関係  

第十二章 筏を組む   
第一節 保津川の筏――カン筏とは
第二節 保津川の筏の概要  
第三節 連を組む  
第四節 連をつなぐ  
第五節 舵を取り付ける 
第六節 カセギを取り付ける
第七節 一二連の筏を組む  
第十三章 筏を操る   
第一節 伝統的筏の復活
第二節 奥 の 段  
第三節 一二連筏  
第四節 口頭伝承から身体知へ 
  
第十四章 筏材の活用 
第一節 車折神社の玉垣
第二節 ベ ン チ  
第三節 無印良品京都BAL店内装  
第四節 コースターとスプーン  

第十五章  保津川の筏流し技術:最後の筏士、酒井さんと上田さんに聞く
第一節 ライフヒストリー  
第二節 筏のしくみ 
第三節 筏をつくる 
第四節 筏の上で  
第五節 筏で運ぶ 
第六節 船と竹筏について  

【コラム1】 コモンズとは
【コラム2】「保津川のながれ山崎の長者」
【コラム3】「和国諸職絵つくし」
【コラム4】「清瀧川の筏流し」 
【コラム5】「北山の樵」 

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内容説明

川の流れが山とまちを結び、人と人をつなぐ。――よみがえれ! 京の筏

大学、学生、市民、NPOをはじめとした人びとが大堰川の上流から下流までの産業・歴史・文化・環境・自然・観光をつなぐ象徴として「ほんまもんの筏」を復活させる―心揺さぶるプロジェクトの軌跡。

 

近代によって大堰川のコモンズが解体した後に、「実現させる」をキーワードに、京筏組が筏の復活プロジェクトを始めた。実現に必要な人に声をかけメンバーに加えていくと、官民の山関係の職能者、川関係の職能者、あるいは山や川に関心がある個人が集まることとなった。筏流しを実現するために、皆それぞれが異なる集団に属しながら明文されず、しかも緩い、しかし存在する共通するルールに従って協働していく集団(プラットフォーム)が生まれたのである。(「第一章 コモンズとしての保津川」より)


●著者紹介
執筆者紹介(* は編者)
手塚恵子 *(てづか けいこ)
京都学園大学人文学部教授 文化人類学・民俗学 時々カヌーイスト

大西信弘 *(おおにし のぶひろ)
京都学園大学バイオ環境学部教授 動物生態学・地域研究

原田禎夫*(はらだ さだお)
大阪商業大学経済学部准教授 NPO 法人プロジェクト保津川代表理事 経済学

鍛冶屋倶楽部(かじやくらぶ)
松尾展利 奥田恭崇 平原慎也 石井辰弥 柴田晃太郎 宮崎慎太郎 青木孝文 菊池稜太 
京都学園大学人間文化学部歴史民俗専攻 民俗学

河原林洋(かわらばやし ひろし)
保津川遊船企業組合船頭 実践型地域研究

黒川孝宏(くろかわ たかひろ)
亀岡市文化資料館館長 博物館学

坂本信雄(さかもと のぶお)
京都学園大学経営学部名誉教授 NPO 法人プロジェクト保津川初代代表理事 経済学

志方隆司(しかた たかし)
京都府立林業大学校教授 林学

下村泰史(しもむら やすし)
京都造形芸術大学通信教育部芸術教養学科准教授 天若湖アートプロジェクト実行委員会前実行委員長 環境論・緑地計画学

堀田 穣(ほった ゆたか)
京都学園大学人文学部教授 図書館文献学

吉田 実(よしだ みのる)
NPO 法人ふるさと保津

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