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法心理学への応用社会心理学アプローチ  新刊

法心理学への応用社会心理学アプローチ

日本の裁判員裁判に対して心理学に可能な貢献とは何か。心理学の視点から制度に付随する問題の理解を促し、新制度への提言を行う。

著者 若林 宏輔
ジャンル 心理学
心理学 > 社会
出版年月日 2016/03/15
ISBN 9784779510366
判型・ページ数 A5・288ページ
定価 本体6,800円+税
 

目次

第I部 法心理学領域の再構築と本書を通底する2つの視座
第1章 モード論に依拠する法心理学と情報的正義
1―1 法文化と心理学の乖離
1―2 法学と心理学の学“融”的視点:モード論と学融の視点
1―3 市民へ与えられる情報の正義:情報的正義の視点
1―4 裁判員制度の開始と司法への市民参加の意義
1―5 裁判員制度の制度手続き
1―6 裁判員裁判の現状
1―7 ま と め

第2章 世界の法心理学の歴史と展開
2―1 法心理学史というアプローチ
2―2 20世紀初頭の心理学,法学,法心理学
2―3 司法と心理学の乖離
2―4 各心理学領域における法心理学研究の展開
2―5 法心理学の世界史:モード論からの再構築

第3章 日本の法心理学の歴史と展開
3―1 日本の法心理学史の黎明期
3―2 犯罪心理学から法心理学研究へ
3―3 法心理学黎明期の現在における意義
3―4 日本の法心理学の近現代史:寺田以降から裁判員制度施行前の法心理学

第II部  犯罪の発生から事件捜査における法心理学的問題:情報的正義の実現に向けて
第4章 捜査過程の情報収集としての目撃証言の取り扱いの問題
4―1 目撃証言研究の社会性の考慮の問題
4―2 実験1:同一の出来事を異なる角度から見た場合の証言の同調
4―3 実験2:証言の同調を引き起こす要因の検討
4―4 総合考察

第5章 公判以前の事件報道と規制の問題
5―1 裁判員における予断・偏見の問題
5―2 実験1:公判前報道に対する裁判官説示の効果
5―3 実験2:報道機関独自の表現方法の効果
5―4 総合考察

第6章 被疑者逮捕後の取調べ室の可視化と自白の任意性の問題
6―1 取調べの密室性と自白の問題
6―2 心理学から見る取調べの可視化
6―3 実験:日本の取調べ可視化手法におけるCPB の検討
6―4 実験結果
6―5 実験の考察
6―6 総合考察

第III部 公判開始から判決までの法心理学的問題:評議構造分析
第7章 裁判員裁判・評議過程の発話構造と内容分析
7―1 陪審制度と参審制度
7―2  目的:テキストマイニングと多変量解析を組み合わせた評議分析
7―3 方  法
7―4 結  果
7―5 考  察
7―6 総合考察:評議研究とモードⅡ知識生産

第8章 陪審制度の評議構造と内容分析
8―1 法廷に提出される科学的証拠の対立が市民に与える影響
8―2 目  的
8―3 方  法
8―4 結  果
8―5 考  察
8―6 ま と め

第9章 陪審制度と参審制度の評議構造の比較
9―1 裁判官とともに議論する評議の意義
9―2 目的:参審制と陪審制の比較
9―3 方  法
9―4 結果:2つの人数比の異なる評議体の比較
9―5 考察1:異なる人数比の2 つの評議の比較
9―6 考察2:参審制評議と陪審制評議の構造比較
9―7 まとめ:陪審制と参審制という二項対立を越えて

第IV部 法心理学研究から見る裁判員制度への提案
終 章 総合考察:裁判員制度への応用社会心理学的アプローチ
10―1 総合考察1:本書各部からの考察
10―2 総合考察2:法心理学領域とモード論
10―3 総合考察3:情報的正義について
10―4 展望:市民参加に関する認識変革の必要性

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内容説明

日本の裁判員裁判に対して心理学に可能な貢献とは何か。司法という現場と学問としての心理学の乖離を埋めるべく理論的整備を行い、心理学の視点から制度に付随する問題の理解を促し、新制度の運営・維持への提言を行う。

●著者紹介
若林宏輔(わかばやし こうすけ)
立命館大学文学部准教授
2013年 立命館大学大学院文学研究科修了
博士(文学)
主著に,『社会と向き合う心理学』(共編著,新曜社,2012)など。

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