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動物と出会うⅡ

心と社会の生成

動物と出会うⅡ

「心」とは何か? 「社会」とは何か?人間と動物を同じ地平で考えるとき,「心」と「社会」はどうみえるのか?

著者 木村 大治
ジャンル 社会・文化
地理学・人類学 > 人類学
地理学・人類学 > 民俗学
コミュニケーション
出版年月日 2015/03/30
ISBN 9784779509056
判型・ページ数 A5・200ページ
定価 本体2,600円+税
 

目次

はじめに 存在のもつれ 木村大治 

1 心の理論と擬人化  
2 社会の生成  
3 もつれあう存在たち:本書の内容から  

第1部 擬人主義と「心」
01 東アフリカ牧畜世界における擬人化/擬獣化 波佐間逸博 

1 牧野のアクチュアリティ  
2 東アフリカにおけるもうひとつの牧畜世界  
3 関心の共有  
4 名を呼ぶ声への応答  
5 家畜による個体識別  
6 呼応する個体性  

02 行動記述は「擬人主義」を免れ得るか? 定延利之 

1 はじめに  
2 自己投影が求められる現場  
3 自己投影は排除しきれるか?:表現キャラクタの観点から  
4 サンプルAとB  
5 自己投影は排除しきれるか?:帰属プロセスの観点から  
6 2種の主観性  
7 ハエは何をしているのか?  

03 真似の相互行為論:ゴール志向性から受け手志向性へ 細馬宏通 

1 はじめに  
2 ヒトによる真似,マウンテンゴリラによる真似  
3 ヒトの相互行為における真似  

04 他者を環境とともに理解する 高梨克也 
1 コミュニケーション研究にとっての環境の重要性  
2 心の捉え方をめぐる論争  
3 運動における身体と環境  
4 「援助行動」の記述  
5 おわりに:社会の心理学化と環境の忘却  

05 こころというセオリー:あるいは,Theory of Mind ふたたび 橋彌和秀

第2部 社会を生成する
06 『ロボットと出会う』を創る:ロボット演劇のフィールドワーク 坊農真弓

1 ロボット研究の新しい潮流:ロボット演劇  
2 「共犯関係」の創造=ロボット演劇  
3 演出家と俳優の相互行為を分析する  
4 共犯関係を観客はどう見るのか  

07 対他的な〈ふるまい〉としての粗放的飼育:トンガのブタをめぐる儀礼的相互行為 比嘉夏子

1 ブタの重要性と粗放的飼育  
2 人びととブタとの関わり  
3 対他的なふるまいとしての家畜飼養  

08 ムンディ・マキーナ(世界生成の機械):イヌイトの知識から考える存在論と相互行為のダイナミクス 大村敬一

1 はじめに:相互行為の型という出発点  
2 問題の所在:存在論の認識論的記述から存在論の認識論的分析へ 
3 イヌイトの存在論を真面目に取り上げる:存在論と相互行為の型の弁証法的関係  
4 ムンディ・マキーナの解明に向けて:インタラクション・スクールの可能性  

09 相互行為システムのコミュニケーション:ヒトと動物を繋ぎつつ隔てるもの 北村光二

1 はじめに  
2 集団現象と相互行為システム  
3 人間社会の相互行為システム  
4 おわりに
  
コラム1 環境の中で動物の〈ふるまい〉を観る 西川真理  
コラム2 出会うべきか,出会わざるべきか:動物研究者の抱えるジレンマと「二つのわかり方」 西江仁徳  
コラム3 遠くて近きもの≒近くて遠きもの 足立 薫  
コラム4 ニホンザルのアカンボウの集まりについていき,彼らの「普通」を体感する 谷口晴香
 
あとがき  

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内容説明

「心」とは何か? 「社会」とは何か?

人間と動物を同じ地平で考えるとき,「心」と「社会」はどうみえるのか? 

人類学,霊長類学,認知科学,心理学など多様な分野を横断し,人と動物のかかわりに肉薄する待望の論集,第II巻!

 

「はじめに」より

本書第1部には,擬人主義や,「心」をめぐる言説の実際を描き出す論文,そしてそういった現象自体をメタ的に考える議論が集められている。……第2部では,さまざまなレベルでの社会の構成のありさまが描かれるが,ここで特徴的なのは,ヒトとロボット,トン
ガ人とブタ,イヌイトと動物たちといった,いわば種をまたいだ社会についての分析がなされているということである。

  はじめに 存在のもつれ( pdf:5MB)

 

執筆者紹介(執筆順,*は編者)

木村大治*(きむら だいじ)
京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授。
主要著作:『インタラクションの境界と接続―サル・人・会話研究から』(共編,昭和堂,2010年),『共在感覚―アフリカの二つの社会における言語的相互行為から』(京都大学学術出版会,2003年),『括弧の意味論』(NTT出版,2011年)他。
担当:はじめに・あとがき

波佐間逸博(はざま いつひろ)
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程研究指導認定退学。博士(地域研究)。
長崎大学多文化社会学部准教授。
主要著作:『牧畜世界の共生論理―カリモジョンとドドスの民族誌』(京都大学学術出版会,2015年),“Recontextualizing self & other issues in Africa”(共著,Africa World Press,  2013年),『ウガンダを知るための53章』(共著,明石書店,2012年)他。
担当:第1章


定延利之(さだのぶ としゆき)
京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。神戸大学大学院国際文化学研究科教授。
主要著作:『 日本語社会のぞきキャラくり―顔つき・カラダつき・ことばつき』(三省堂,2011年),『煩悩の文法―体験を語りたがる人びとの欲望が日本語の文法システムをゆさぶる話』(筑摩書房,2008年),『ささやく恋人、りきむレポーター―口の中の文化』(岩波書店,2005年),『認知言語論』(大修館書店,2000年)他。
担当:第2章

細馬宏通(ほそま ひろみち)
京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。滋賀県立大学人間文化学部教授。主要著作:『うたのしくみ』(ぴあ,2014 年),『ミッキーはなぜ口笛を吹くのか』(新潮社,2013年),『ことば・空間・身体』(共著,ひつじ書房,2008年),『 活動としての文と発話』(共著,ひつじ書房,2005年)他。
担当:第3章

高梨克也(たかなし かつや)
京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程研究指導認定退学。博士(情報学)。
京都大学学術情報メディアセンター産官学連携研究員。
主要著作:『多職種チームで科学展示をつくる―日本科学未来館「アナグラのうた」ができるまで』(編著,ひつじ書房,近刊),『インタラクションの境界と接続―サル・人・会話研究から』(共編,昭和堂,2010年),『多人数インタラクションの分析手法』(共編,オーム社,2009年)他。
担当:第4章

橋彌和秀(はしや かずひで)
京都大学大学院理学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(理学)。
九州大学人間環境学研究院准教授。
主要著作:『発達心理学事典』(項目執筆,丸善出版2013年),『ヒトはなぜ協力するのか』(訳,勁草書房,2013年),『認知心理学ハンドブック』(有斐閣,2013年)他。
担当:第5章

西川真理(にしかわ まり)
京都大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。
京都大学大学院理学研究科人類進化論研究室教務補佐員。
主要著作:‘Activity and social factors affect cohesion among individuals in female Japanese macaques:A simultaneous focal-follow study.’(共著論文,“American Journal of Primatology”76(7),2014年)他。
担当:コラム1

西江仁徳(にしえ ひとなる)
京都大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学。博士(理学)。
日本学術振興会特別研究員・京都大学野生動物研究センター。
主要著作:『制度―人類社会の進化』(共著,京都大学学術出版会,2013年),『インタラクションの境界と接続―サル・人・会話研究から』(共著,昭和堂,2010年)他。
担当:コラム2

坊農真弓(ぼうのう まゆみ)
神戸大学大学院総合人間科学研究科博士課程修了。博士(学術)。
国立情報学研究所コンテンツ科学研究系准教授。
主要著作:『手話会話における分裂―視覚的インタラクションと参与枠組み』(昭和堂,2010年),『多人数インタラクションの分析手法』(共編,オーム社,2009年),『日本語会話における言語・非言語表現の動的構造に関する研究』(ひつじ書房,2008年)他。
担当:第6章

比嘉夏子(ひが なつこ)
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程満期退学。博士(人間・環境学)。
日本学術振興会特別研究員(PD)/国立民族学博物館外来研究員。
主要著作:『現代オセアニアの「紛争」―脱植民地期以降のフィールドから』(共著,昭和堂,2013
年),『フィールドワークへの挑戦―“実践”人類学入門』(共著,世界思想社,2006年)他。
担当:第7章

大村敬一(おおむら けいいち)
早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期修了。博士(文学)。
大阪大学大学院言語文化研究科准教授。
主要著作:『カナダ・イヌイトの民族誌―日常的実践のダイナミクス』(大阪大学出版会,2013年),
『宇宙人類学の挑戦―人類の未来を問う』(共編著,昭和堂,2014年),『グローバリゼーションの
人類学―争いと和解の諸相』(共編著,放送大学教育振興会,2011年)他。
担当:第8章

北村光二(きたむら こうじ)
京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。岡山大学大学院社会文化科学研究科教授。
主要著作:『人間性の起源と進化』(共編著,昭和堂,2003年),『生きる場の人類学―土地と自然の
認識・実践・表象過程』(共著,京都大学学術出版会2007年),『集団―人類社会の進化』(共著,京
都大学学術出版会,2009年),『制度―人類社会の進化』(共著,京都大学学術出版会,2013年)他。
担当:第9章

足立 薫(あだち かおる)
京都大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。京都産業大学非常勤講師。
主要著作:『制度―人類社会の進化』(共著,京都大学学術出版会,2013年),『人間性の起源と進化』(共著,昭和堂,2003年),『集団―人類社会の進化』(共著,京都大学学術出版会,2009年)
他。
担当:コラム3

谷口晴香(たにぐち はるか)
京都大学大学院理学研究科博士課程。
主要著作:‘How the physical properties of food influence its selection by infant Japanese macaques
inhabiting a snow-covered area.’(“American Journal of Primatology”77(3),2015年)他。
担当:コラム4

 

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