社会調査のための計量テキスト分析

内容分析の継承と発展を目指して

社会調査のための計量テキスト分析

書簡や小説,メディアが発する記事など文書一般に表れる心理や実相の内容分析を質・量ともに実現する手法の解説と解析事例を紹介。

著者 樋口 耕一
ジャンル 数理・統計
教育・語学・文学  > 語学・言語学
社会・文化  > 社会学
出版年月日 2014/01/20
ISBN 9784779508035
判型・ページ数 B5 ・ 250ページ
定価 3,080円(税込)

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文書の内容分析を質的・量的に実現する手法

内容分析を質・量ともに実現可能にする画期的なソフトウエアの紹介。
社会調査などの研究で盛んに用いられている実績あるテキスト型データ分析用フリーソフト、
「KH Coder」の利用方法と実際の解析事例を紹介する。

【著者紹介】

樋口耕一(ひぐち・こういち)

1978年生まれ。2005年大阪大学大学院人間科学研究科修了。博士(人間科学)。 日本学術振興会特別研究員,大阪大学大学院人間科学研究科助教を 経て,立命館大学産業社会学部准教授。 【主要業績】 『コーパスとテキストマイニング』(共立出版,2012 年,共著) 『データアーカイブSRDQ で学ぶ社会調査の計量分析』(ミネルヴァ書房,2010 年,共著) 「情報化イノベーションの採用と富の有無」(『ソシオロジ』,57 巻3 号,2013 年)。

●正誤表
出版にあたっては,誤字誤植等の無いよう,細心の注意をはらっておりますが,至らず以下の諸点においてミスが生じております。お手数をおかけいたしますが,修正していただけますようお願いいたします。

正誤表

まえがき
第1章 内容分析から計量テキスト分析へ―継承と発展を目指して
1.1 はじめに
1.2 内容分析
1.2.1 概略と定義/1.2.2 質的データの計量的分析/1.2.3 コンピュータ利用のあり方
1.3 国内での展開
1.3.1 国内における内容分析とコンピュータ利用/1.3.2 計量テキスト分析
1.4 計量テキスト分析の拡充
1.4.1 定  義/1.4.2 具体的な方法と本書の課題

第2章 計量的分析の新たなアプローチ―2つのアプローチの峻別と接合から
2.1 新たな計量的分析アプローチの提案
2.1.1 先行研究??2 つのアプローチ/2.1.2 接合アプローチの提案
2.2 分析用ソフトウェア「KH Coder」の製作指針
2.2.1 多変量解析によるデータ要約のための機能/2.2.2 コーディングルールを扱う機能/2.2.3 データ検索の機能
2.3 分析事例
2.3.1 データ概要の把握と提示/2.3.2 問題意識の追究
2.4 接合アプローチの意義
2.4.1 2 つのアプローチの峻別/2.4.2 従来のアプローチとの比較

第3章 新たなアプローチによる分析の手順と実際―漱石「こころ」によるチュートリアル
3.1 計量テキスト分析の実践
3.2 ソフトウェアとデータの準備
3.2.1 KH Coder のインストールと起動/3.2.2 分析対象ファイルの登録と前処理
3.3 データの全体像を探る
3.3.1 多く用いられていた語/3.3.2 それぞれの部に特徴的な言葉/3.3.3 言葉の用いられ方を調べる
3.4 特定のテーマへの注目
3.4.1 コーディングルールの作成/3.4.2 部ごとの集計/3.4.3 章ごとの詳細な集計
3.5 チュートリアルを終えるにあたって

第4章 手作業による伝統的な方法との比較―新聞記事の分析結果から
4.1 コンピュータを用いた新聞記事の分析
4.2 毎日新聞データの分析
4.2.1 データと比較対象/4.2.2 多変量解析によるデータ概要の把握/4.2.3 コンピュータ・コーディングと手作業によるコーディングの比較
4.3 議  論
4.3.1 手作業による分析結果との比較/4.3.2 新聞記事の分析における接合アプローチの利用

第5章 現代における全国紙の内容分析の有効性―社会意識の探索はどこまで可能か
5.1 現代の新聞と人々の意識
5.2 データと方法
5.3 新聞記事データの概要
5.3.1 多変量解析によるデータ概要の把握/5.3.2 各クラスターの解釈
5.4 新聞報道と人々の意識の比較
5.4.1 コーディングの枠組み/5.4.2 朝日・読売・毎日3紙の比較/5.4.3 新聞記事と自由回答の比較/5.4.4 直接的な接触の有無による意識の変化
5.5 新聞記事にもとづく社会意識探索の有効性

第6章 情報化イノベーションの採用と富の有無―自由回答データを用いた研究事例
6.1 目  的
6.1.1 富の有無による制約/6.1.2 態度か富か/6.1.3 普及の段階に注目した実証研究
6.2 データと方法
6.2.1 ウェブ普及の早い段階を捉えられるデータ/6.2.2 変数と分析方法
6.3 ウェブ採用を規定する要因の分析
6.3.1 ウェブ採用有無の規定要因とその変化/6.3.2 学歴による態度の違い/6.3.3 ウェブ利用量の規定要因とその変化/6.3.4 性別による態度の違い
6.4 議  論
6.4.1 ウェブの普及にともなう採用規定要因の変化/6.4.2 情報化イノベーションの採用と富の有無

第7章 社会調査と計量テキスト分析
7.1 計量テキスト分析の現在
7.1.1 本書における拡充と方法の全体像/7.1.2 技術的な課題と展望
7.2 社会調査における計量テキスト分析
7.2.1 応用の可能性/7.2.2 実証研究における役割

資料A KH Coder リファレンス・マニュアル
A.1 インストールと準備
A.1.1 必要条件/A.1.2 インストールと起動/A.1.3 設  定

A.2 共通事項
A.2.1 分析対象ファイルの準備/A.2.2 KH Coder による語の抽出/A.2.3 茶筌とMeCab の設定/A.2.4 英語データの分析/A.2.5 コーディングルール/A.2.6 メイン画面と画面操作124

A.3 「プロジェクト」メニュー
A.3.1 「新規」/A.3.2 「開く」/A.3.3 「インポート」「エクスポート」/A.3.4 「設定」

A.4 「前処理」メニュー
A.4.1 「分析対象ファイルのチェック」/A.4.2 「前処理の実行」/A.4.3 「語の取捨選択」/A.4.4 「複合語の検出」.「TermExtract を利用」/A.4.5 「複合語の検出」.「茶筌を利用」/A.4.6 「語の抽出結果を確認」

A.5 「ツール」「抽出語」メニュー
A.5.1 「抽出語リスト」/A.5.2 「記述統計」.「出現回数の分布」/A.5.3 「記述統計」.「文書数の分布」/A.5.4 「記述統計」.「出現回数×文書数のプロット」/A.5.5 「抽出語検索」/A.5.6 「KWIC コンコーダンス」/A.5.7 「関連語検索」/A.5.8 「対応分析」/A.5.9 「多次元尺度構成法」/A.5.10 「階層的クラスター分析」/A.5.11 「共起ネットワーク」/A.5.12 「自己組織化マップ」

A.6 「ツール」「文書」メニュー
A.6.1 「文書検索」/A.6.2 「クラスター分析」/A.6.3 「ベイズ学習による分類」.「外部変数から学習」/A.6.4 「ベイズ学習による分類」.「学習結果を用いた自動分類」/A.6.5 「ベイズ学習による分類」.「学習結果ファイルの内容を確認」/A.6.6 「ベイズ学習による分類」.「分類ログファイルの内容を確認」/A.6.7 「『文書×抽出語』表の出力」/A.6.8 「『抽出語×文脈ベクトル』表の出力」

A.7 「ツール」「コーディング」メニュー
A.7.1 「単純集計」/A.7.2 「クロス集計」/A.7.3 「類似度行列」/A.7.4 「対応分析」/A.7.5 「多次元尺度構成法」/A.7.6 「階層的クラスター分析」/A.7.7 「共起ネットワーク」/A.7.8 「自己組織化マップ」/A.7.9 「コーディング結果の出力」

A.8 「ツール」「外部変数と見出し」メニュー
A.8.1 「読み込み」/A.8.2 「リスト」

A.9 「ツール」「テキストファイルの変形」メニュー
A.9.1 「部分テキストの取り出し」/A.9.2 「HTML からCSV への変換」

A.10 「ツール」「プラグイン」メニュー
A.10.1 サンプル/A.10.2 「テキストファイルの結合」/A.10.3 「新規プロジェクト?無記入・空白の行に対応」/A.10.4 「『文書×抽出語(表層語)』表の出力?不定長CSV(WordMiner)」/A.10.5 「形態素解析の結果を再読み込み」/A.10.6 「複合語の検出(UniDic)」

A.11 「ツール」メニュー
A.11.1 SQL 文の実行

A.12 「ヘルプ」メニュー
A.12.1 「使用説明書(PDF)」/A.12.2 「最新情報(Web)」/A.12.3 「KH Coder について」

A.13 Excel 用アドイン
A.13.1 アドインの登録/A.13.2 「等高線図を作成」

A.14 その他
A.14.1 サポート/A.14.2 KH Coder のアンインストール

資料B KH Coder の使用条件とその考え方

B.1 論文と同じだけの自由を
B.1.1 使用条件の要点/B.1.2 人文・社会系の学術研究とフリー・ソフトウェア開発

B.2 GNU 一般公有使用許諾書

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