学生主体型授業の冒険 2

予測困難な時代に挑む大学教育

学生主体型授業の冒険 2

学生の可能性を信じ,「主体性」を引き出す ために編み出された個性的な実践を紹介し, 明日の社会を創造する学びへと読者を誘う!

著者 小田 隆治
杉原 真晃
ジャンル 教育・語学・文学  > 高等教育
出版年月日 2012/12/01
書店発売日 2012/11/30
ISBN 9784779506994
判型・ページ数 A5 ・ 304ページ
定価 3,740円(税込)

この本へのお問い合わせ・感想

学生の可能性を信じ「主体性」を引き出すために編み出された
個性的な授業と取り組みを紹介し、
明日の社会を創造する学びへと読者を誘う注目の実践集、第二弾! 

●著者紹介 (執筆順,*は編者)

小田隆治*(おだ・たかはる)
山形大学地域教育文化学部教授,教育開発連携支援センターFD支援部門長
担当章 01・02・07

小田伸午 (おだ・しんご)
関西大学人間健康学部教授
担当章 03

沖 裕貴 (おき・ひろたか)
立命館大学教育開発推進機構教授
担当章 04

杉原真晃 * (すぎはら・まさあき)
山形大学基盤教育院准教授
担当章 05

間中和歌江 (まなか・わかえ)
東京純心女子大学現代文化学部准教授
担当章 06

酒井俊典 (さかい・しゅんすけ)
山形大学エンロールメント・マネジメント部助教
担当章 08

井下千以子 (いのした・ちいこ)
桜美林大学心理・教育学系教授
担当章 09

山本陽史 (やまもと・はるふみ)
山形大学基盤教育院教授
担当章 10

栗山恭直 (くりやま・やすなお)
山形大学理学部教授
担当章 11

森尾吉成 (もりお・よしなり)
三重大学大学院生物資源学研究科准教授
担当章 12

中野美香 (なかの・みか)
福岡工業大学工学部電気工学科助教
担当章 13

平山朋子 (ひらやま・ともこ)
藍野大学医療保健学部理学療法学科准教授
担当章 14

松下佳代 (まつした・かよ)
京都大学高等教育研究開発推進センター教授
担当章 14

西村 敦 (にしむら・あつし)
藍野大学医療保健学部理学療法学科教授
担当章 14

根津知佳子 (ねづ・ちかこ)
三重大学教育学部教授
担当章 15

林 義樹 (はやし・よしき)
日本教育大学院大学学校教育学研究科教授
担当章 16

石倉義之 (いしくら・よしゆき)
日本教育大学院大学研究員
担当章 16

高橋哲也 (たかはし・てつや)
大阪府立大学高等教育推進機構教授
担当章 17

小笠原正明 (おがさわら・まさあき)
北海道大学名誉教授,筑波大学客員教授
担当章 18

01 学生主体型授業の時代性(小田隆治)
1 はじめに
2 学生主体型授業が求められる時代背景
3 現代の若者が置かれた状況
4 大学の大衆化
5 新設された学部や学科にみる学問の断片化と複合領域化
6 知識基盤社会に生きる市民層の形成
7 おわりに

02 学生主体型授業の多様性(小田隆治)
1 はじめに
2 授業の選択:カリキュラム・マップの重要性
3 広い意味での学生主体型授業
4 よりよい学生主体型授業のための注意点
5 おわりに

PART1 大講義室の学生主体型授業

03 みなさん,『運動科学』にようこそ
 とある学生参加型授業の講義録 (小田伸午)
1 はじめに
2 3人称の運動科学から,1人称の運動科学へ
3 ディスカッションタイム:学生同士で対話する授業
4 誰もがわかる体験のなかにどんな本質があるのか?:授業の本題に引き込む
5 腕相撲:からだで体験する授業
6 種明かし:授業の主題(メインテーマ)を発する
7 今日の感動を文章にして,隣と交換して読み合う

04 超巨大授業に挑む!
 受講者900名の教養授業における挑戦 (沖 裕貴)
1 巨大授業開設の背景
2 授業の設計:静粛に聴く講義
3 授業の実践:「着席するのに20分」からの出発
4 授業の成果・静粛かつ集中した授業と学生たちの反応
5 今後の展望:日本でも「白熱教室」を

PART2 学生主体型授業のプロセス:学生の主体的学びを引き出す実践

05 学生の力が花開く時
 教養科目『なせば成る! 大学生活事始め』 (杉原真晃)
1 はじめに:学生はすばらしい
2 授業誕生の背景:大学の特徴を最大限に活かすために
3 授業の構造:プロジェクトに自分たちの企画を申請する
4 学生の学習の質を向上させるための工夫
5 学生の学びの様子
6 まとめ:やはり,学生はすばらしい

06 プロブレム解決で自信をもたせる大学リメディアル英語教育
 中学校英語インターンシップの挑戦 (間中和歌江)
1 はじめに:素朴な疑問から
2 授業の背景:もどかしい感じ
3 授業の実践:problemの発見からトリビアのお披露目まで
4 学びの評価:英語学習における達成感とは?
5 授業の今後:トリビア集の行方
6 リメディアル英語教育とPBLの可能性

07 汎用性の高い学生主体型授業
 『生命を考える』の授業実践 (小田隆治)
1 はじめに:20世紀版『生命を考える』の授業開設の背景
2 20世紀版『生命を考える』の授業の概略
3 20世紀版『生命を考える』から平成22年版『生命を考える』へ
4 平成22年版『生命を考える』の授業設計
5 授業の実践
6 授業を通して学生が考えたこと
7 授業のポストアンケート結果
8 さいごに:授業は型ではない

08 ケータイを持って,街に出よう!
 『情報環境・学習環境デザイン論I』の試み (酒井俊典)
1 授業実践の背景
2 授業概要:文献を読み・日常を振り返り・具体的に問う
3 授業活動:ケータイを持って,街に出よう!
4 学生の感想:アンケート・自由記述から
5 今後の課題   125
6 実践を振り返っての覚え書き:教養教育の授業をもつということ

09 生涯発達心理学の視座から「キャリア」を考える
 「考え抜く力」を育む授業デザイン (井下千以子)
1 はじめに:大学が果たすべき役割は何か?
2 授業のねらい:考えるプロセスを支援する
3 5つの授業ツール
4 授業デザインの基盤とした認知心理学の知見
5 授業の概要
6 グループディスカッション・発表会・学びレポートの成果
7 授業の教育的効果
8 おわりに

10 エッセイと朗読を用いた『文学』の授業
 『藤沢周平の山形』の実施 (山本陽史)
1 はじめに
2 大学でのNIE:私の試みその1
3 日本人のための日本語教育:私の試みその2
4 『藤沢周平の山形』の実施
5 文学の授業の難しさ
6 エッセイの執筆について
7 朗読について

11 サイエンスコミュニケーションの試み
 基盤(教養)教育の講義にて (栗山恭直)
1 はじめに
2 『サイエンスコミュニケーション』
3 『サイエンスコミュニケーション?』を始める
4 今後の課題

12 学習者を本気にさせるスイッチ
 愛情いっぱいの授業づくり (森尾吉成)
1 はじめに
2 授業づくりの3つのポイント
3 Successの設計
4 Storyの設計
5 Developmentへの動機づけと開発
6 おわりに

PART3 学生主体型授業のシステム:主体的学びを引き出す協働実践

13 ティーチング・アシスタントの学習スパイラル
 認知的徒弟制の中で後輩に教え先生に学び,自ら学び続ける (中野美香)
1 はじめに
2 工学部コミュニケーション教育の概要
3 講義におけるTA
4 TAは何を考えどう行動したのか
5 TAの主体的な学習が講義をダイナミックに変える
6 おわりに

14 理学療法学を主体的に学ぶ
 「OSCEリフレクション法」の試み (平山朋子・松下佳代・西村 敦)
1 はじめに
2 OSCE-R開発の背景と経緯
3 OSCE-Rの実際
4 学生たちはどう変わったか
5 教員の変化とFD実践の展開
6 OSCE-Rの更なる可能性

15 望む力と臨む力を培う授業の革命
 チューター制度を用いた教員養成型PBL教育 (根津知佳子)
1 教員養成型PBLの開発
2 リアリティのある実践現場の開拓:2001(平成13)年度?2004(平成16)年度
3 課題意識を起点とする授業と実践と開拓:2005(平成17)年度?2008(平成20)年度
4 現代的課題を起点とする授業と実践の開拓:2009(平成21)年度
5 現代的課題を起点とする理論と実践の融合:2010(平成22)年度

16 いあわす・かかわる・にないあう
 ICTを活用した大学院生との協働的授業開発 (林 義樹・石倉義之)
1 はじめに:今なぜ参画学習なのか
2 参画授業の理論のポイント
3 参画教育を具現化するポイント
4 教育系専門職大学院における参画授業とICT活用への助走
5 学生自らの「参与者から参画者への飛躍」:2010年前期『社会教育特論』
6 学生自身によるコンテンツ作成のもたらす3つの機能
7 参画教育理論の進化への学生参画:2010年後期『教育原論特講』
8 学生から見たデジタル型参画授業への期待と課題
9 おわりに:教師・院生の協働的授業開発実践の評価と展望

17 答えだけは教えない
 組織としての教育改善 (高橋哲也)
1 問題認識:何か根本的に間違っている
2 初期対応:宿題
3 組織改編:総合教育研究機構
4 特色GP採択:1年次の数学基礎教育
5 特色GPの成果と課題:授業時間外の学習時間を確保する
6 新たなGP:学士課程教育における数学力育成
7 組織としての教育力:カリキュラム・ポリシーとは何か?

18 ディシプリンを超えて
 筑波大学のアクティブラーニング・プロジェクト (小笠原正明)
1 はじめに
2 理系科目はなぜ魅力を失ったか?
3 科学リテラシー運動
4 コアサイエンス研究会
5 アクティブラーニングの展開
6 教育支援の実際:ICT導入とTAによる授業支援
7 授業のコンテンツ
8 課題と結論

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