学生・職員と創る大学教育

大学を変えるFDとSDの新発想

学生・職員と創る大学教育

学生が活き、大学が活きる。教員・職員・学生が一体となって推進する今、大学に不可欠な取組を理論と実践からトータルに捉える!

著者 清水 亮
橋本 勝
ジャンル 教育・語学・文学  > 高等教育
出版年月日 2012/02/01
ISBN 9784779504846
判型・ページ数 A5 ・ 310ページ
定価 3,850円(税込)

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学生が活き、大学が活きる! 学生の目を輝かせる珠玉の実践

教員・職員・学生が一体となってFD(ファカルティ・ディベロップメント)とSD(スタッフ・ディベロップメントを推進する――今、ユニヴァーサル化が進む大学にとって必要不可欠な、学生の目を輝かせる珠玉の授業と取組を集約した待望の実践集、ついに刊行!

学生が活き、大学が活きる、学生主体の「学習」への転換、学生と教職協働で大学教育を創る多彩な取組を見よ。 〔国際基督教大学名誉教授・元学長 絹川正吉

本書は、現場に根ざす「活きた」大学教育改革の提案である。理論倒れに飽足らない関係者はぜひ一読を。 〔広島大学高等教育研究開発センター長 山本眞一 〕

【著者紹介】(*は編者)

清水 亮*(しみず・りょう)三重中京大学現代法経学部教授
担当章 01・22・23

鈴木典比古(すずき・のりひこ)国際基督教大学学長
担当章 02

沖 裕貴(おき・ひろたか)立命館大学教育開発推進機構教授,機構長補佐
担当章 03

佐藤浩章(さとう・ひろあき)愛媛大学教育・学生支援機構教育企画室准教授,副室長
担当章 04

杉原真晃(すぎはら・まさあき)山形大学基盤教育院准教授
担当章 05

橋本 勝*(はしもと・まさる)富山大学大学教育支援センター教授
担当章 06

小山昌宏(こやま・まさひろ)東京外国語大学留学生日本語教育センター兼任講師
担当章 07

山田和人(やまだ・かずひと)
同志社大学文学部教授
担当章 08

宇佐見義尚(うさみ・よしなお)
亜細亜大学経済学部准教授
担当章 09

長谷川 伸(はせがわ・しん)
関西大学商学部准教授
担当章 10

竹本寛秋(たけもと・ひろあき)
北海道大学高等教育推進機構特任助教,国際日本文化研究センター・共同研究員
担当章 11

末本哲雄(すえもと・てつお)
大分大学高等教育開発センター講師
担当章 12

青野 透(あおの・とおる)
金沢大学大学教育開発・支援センター教授
担当章 12

木野 茂(きの・しげる)
立命館大学共通教育推進機構教授・立命館大学教養教育センター副センター長
担当章 13

中原伸夫(なかはら・のぶお)
同志社大学国際連携推進機構国際センター留学生課長(専任職員)
担当章 14

藤岡 惇(ふじおか・あつし)
立命館大学経済学部教授
担当章 15

仲野優子(なかの・ゆうこ)
特定非営利活動法人しがNPOセンター専務理事,特定非営利活動法人ひとまち政策研究所理事
担当章 15

高野雅夫(たかの・まさお)
名古屋大学大学院環境学研究科准教授
担当章 16

市原宏一(いちはら・こういち)
大分大学経済学部教授
担当章 17

尾澤重知(おざわ・しげと)
早稲田大学人間科学学術院准教授
担当章 17

吉田雅章(よしだ・まさあき)
和歌山大学経済学部准教授
担当章 18

山下啓司(やました・けいじ)
名古屋工業大学大学院物質工学専攻教授名古屋工業大学キャリアサポートオフィスオフィス長
担当章 19

神保啓子(じんぼ・けいこ)
名城大学大学教育開発センター主査
担当章 20

齋藤真左樹(さいとう・まさき)
日本福祉大学大学事務局長兼教育開発部長
担当章 21

中里祐紀(なかざと・ゆうき)
岡山大学文学部人文学科4回生,岡山大学教育開発センター学生・教職員教育改善専門委員会第9代委員長,教育改善学生交流i*See2009実行委員長
担当章 22

圓月勝博(えんげつ・かつひろ)
同志社大学文学部教授
担当章 24

PART1 21世紀の大学に求められるもの

01 大学は変わったのか(清水 亮)

0 魚店亜紗にて
1 はじめに
2 大学を変えようとする力と大学を変える力
3 個性輝く大学が,これからの主流に

02 教育改革は現場主義で行こう(鈴木典比古)
:空理・空論の時期は過ぎた

1 はじめに
2 学士力 vs. 教育力
3 雑木林型教育が問う教師の教育力
4 「大学間渡り鳥」制度の可能性

PART2 学生力を伸ばす大学のプログラム
03 「ピア・サポート」で大学が変わる(沖 裕貴)
1 はじめに
2 ピア・サポートの定義と立命館大学における位置づけ
3 立命館大学におけるピア・サポートの発展
4 終わりにあたって

04 FDへの学生参加の意義と課題(佐藤浩章)

1 はじめに
2 愛媛大学における事例
3 FDへの学生参加の課題
4 おわりに

05 学生の力を「育てる」協働的FD(杉原真晃)
:山形大学の挑戦

1 はじめに
2 山形大学版「学生・職員と創る大学教育」の特徴
3 学生主体型授業開発共有化FDプロジェクト
4 FD学生モニター制度
5 他大学との学生交流
6 山形大学元気プロジェクト
7 おわりに

PART3 学生力を伸ばす学生主体型授業
06 対話力から主張力へ
:橋本メソッドの真の狙い(橋本 勝)
1 はじめに
2 橋本メソッドに関する誤解(1):シャトルカード
3 橋本メソッドに関する誤解(2):グループワーク
4 謎のピラミッド
5 対話力から主張力へ
6 結びに代えて

07 「橋本メソッド」は留学生に通用するか?(小山昌宏)
:大学の「講義」の質を変える「橋本メソッド」の現実的展開

1 橋本メソッドとの出会い
2 「橋本メソッド」導入前に
3 橋本メソッド 導入初期:国際学生(海外留学生)との出会い
4 橋本メソッドの新展開:議論とフォローの両輪
5 60人規模の一般教養課程での体験
6 今後の課題と展望:橋本メソッドの「最適化」問題

08 君は何ができるようになったのか(山田和人)
:プロジェクト型チーム学習と初年次の導入教育
1 はじめに
2 初年次の導入教育としての基礎演習
3 チーム学習の注意点
4 『忠臣蔵検定』の授業運営の流れ
5 チーム学習支援のためのデジタル・ポートフォリオ
6 プロジェクト型チーム学習のための学びの空間
7 むすび

09 キャリア教育で変わる学生と教員(宇佐見義尚)
:学生中心の教育実践と理念

1 手元に残る情熱の残骸
2 「人生と進路選択」科目で,学生と一緒に創る授業に挑戦
3 学生と一緒に創る授業は学生中心の教育によって実現し,キャリア教育はそのための教育理念を熟成させる

10 「授業運営委員会」のススメ(長谷川 伸)
:学生たちと授業づくりを楽しむ居場所

1 「乗っとられた」会議
2 「教員のお悩み相談室」として運営委員会を発足させる
3 コミュニケーションツールとしてのラベルと振り返り会議
4 教員の相談相手になることで運営委員会は自信と自己肯定感,当事者意識を高める
5 「教員のお悩み相談室」から授業の開発部隊へ
6 授業の開発部隊から授業運営部隊へ:一つの授業を運営委員会に丸ごと任せる
7 なぜ授業を運営委員会方式,学生参画型にしたのか
8 授業が終わっても運営委員会は終わらない? 学生FD活動への接続

11 学生クルーと創るe-Learning教材(竹本寛秋)

1 はじめに
2 ICT教材作成における問題
3 「学生クルー」を巻き込んだeラーニング教材作成
4 「学生クルー」の意味
5 「つなぐ」教員の存在
6 学生・教員の共同作業としての教材作りに向けて

12 学生と教員を結ぶクリッカー(末本哲雄・青野 透)

1 はじめに
2 金沢大学での導入
3 クリッカー活用の目的と設問パターン
4 学生のためのクリッカー
5 クリッカーから始まる授業内容改善
6 おわりに

PART4 学生・職員と創る大学教育

13 学生とともに作る授業,学生とともに進めるFD(木野 茂)

1 はじめに
2 原型は自主講座
3 アメリカで始まった大学授業のパラダイム転換
4 自主講座から双方向型授業へ
5 学生とともに進めるFDへ
6 学生FDサミットの開催へ

14 プロジェクト科目とは何か?
:PBL授業の支え方 (中原伸夫)

1 無限の可能性を秘めた,進化し続ける科目:学びの原点を考える
2 変容する職員の支援:教職協働への挑戦と限界
3 なぜ,プロジェクトで学生は成長するのか:求められる職員の支援とは?
4 学びを最大にするために
5 今後の職員による教員支援のあり方:全ては教育・研究のために

15 学生のやる気を引き出す地域連携(藤岡 惇・仲野優子)
:「持続可能な共生型社会」をめざす提言づくりの経験

1 はじめに
2 初回の講義:科目の意義と目標の共有
3 10月:基礎理論を身につけ,到達点を伝承する時期
4 FW・VW受け入れ団体との「お見合い」
5 10月~11月:最初の学外活動を行い,問題発見レポートを書く
6 12月:2回目の学外活動を行い,FW・VWレポートを完成させる
7 1月:最終レポートを完成させる時期
8 学外活動とレポートづくりに役立つゲスト講師を招いた
9 おわりに

16 地域づくりの現場で熱い思いにふれる授業(高野雅夫)
:持続可能な地域づくり実践セミナー

1 はじめに
2 授業の展開
3 学生たちは何を学んだか
4 おわりに

17 学生からの授業提案(市原宏一・尾澤重知)
:評価と新規授業のデザイン

1 「居酒屋のような授業」
2 「学生の声」をいかに共有するか
3 「学生の声」を共有する場としての学生教職員共同フォーラムの実施
4 学生教職員共同フォーラムの実施の課題と参加者からの評価
5 学生の授業提案の声にいかに応えるか
6 「居酒屋のような授業」を超えて

18 あったらいいな!こんな授業(吉田雅章)
:学生参画型イベントへの挑戦と課題

1 はじめに
2 2006年の学生参画型イベント開催
3 2007年の第2回学生参画型イベントの開催
4 2008年の試みと課題:なぜうまくいかなかったのか?

19 学生と協働する(山下啓司)
:学習相談とピア・サポート

1 はじめに
2 学生支援の中の学生相談
3 学生による学生支援
4 ピアサポートによる教育改革

20 教職協働によるFDの場づくり(神保啓子)

1 はじめに
2 教職協働によるFDの場づくりへ
3 名城大学のFD活動の特徴
4 教職協働におけるFDの実践例
5 おわりに

21 学生とともに教職員も身につける4つの力(齋藤真左樹)
:日本福祉大学スタンダード

1 はじめに
2 日本福祉大学の特徴
3 ブレンデッド学習による学生中心の教育改革:2007年現代のGPの取組から
4 福祉大学スタンダードきょうゆうプログラム:09年度GPの取組から
5 新たな専門職人材としての職員
6 まとめにかえて
x
PART5 FDを変える2つの発想:学生参画と教職協働

22 学生本音トーク(語り手:中里祐紀,聞き手:清水 亮)
:i*Seeをふりかえって

1 FDに携わるまで
2 どのようにイベントを推進していったか
3 お祭りで終わらないためには?
4 イベントを継続していくには
5 成果の学内・学外へのフィードバック
6 イベントの連携性と大学教育へのフィードバックの理想と現実
7 学生参画型・学生主体型FDの昨日・今日・明日
:次世代の学生参画型・学生主体型FDを担う教職員・学生諸君への想い

23 学生参画による学士課程教育の再構築(清水 亮)

1 はじめに
2 「大学の実力」調査から見えてくるもの
3 学生主体型授業とその実践
4 大学全入時代における学生主体型授業活用の行方
5 むすび:高等普通教育の時代

24 1Q99 学生による授業評価真理教を脱会して(圓月勝博)

1 FD元年パラレル・ワールド1Q99
2 学生による授業評価真理教の登場
3 学生の声は神の声か
4 学生像に関する3つの偶像破壊的断章
5 学生の声に教員は何を学ぶべきなのか
6 学生の声は人間の声である

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