特別支援教育とインクルーシブ教育
これからのわが国の教育のあり方を問う
これまでの特別支援教育の成果と課題とは何か。
インクルーシブ教育への転換に向けて、何を継承し、何を改善すべきか。
障害のある子どももない子どもも幸せになれる教育とはなにか。
現状を整理し、具体的提言を行う。
【著者紹介】
姉崎 弘(あねざき・ひろし)
北海道函館市生まれ。筑波大学大学院修士課程教育研究科障害児教育専攻修了。静岡県立藤枝養護学校,静岡県浜北市立養護学校,静岡県立西部養護学校に計12年半勤務。その後,三重大学教育学部障害児教育講座助教授を経て,現在,三重大学教育学部特別支援教育講座教授・同大学院教育学研究科教授併任。特別支援教育士スーパーバイザー,自閉症スペクトラム支援士(Expert)。専門は,特別支援教育学。2008年,文部科学省長期在外研究員(ベルリン・フンボルト大学リハビリテーション科学研究所勤務,ベルリン市内の基本学校や障害児学校を多数視察する)。現在,三重県下の幼稚園,小・中学校を多数巡回訪問し,通常学級や特別支援学級の授業を観察して,保護者の教育相談・担任教師への指導助言を行っている。また特別支援教育関連の講演会講師や研修会助言者を多数担当している。
主な著書・訳書:
『特別支援教育 第3版』(単著,大学教育出版,2011),『新教育課程に基づく特別支援学級の新しい授業づくり』(編著,明治図書,2011),『保・幼・小・中・高校における発達障害のある子を支援する教育』(単著,ナカニシヤ出版,2009),『スヌーズレンの基礎理論と実際』(監訳,大学教育出版,2009),『特別支援学校における重度・重複障害児の教育 第2版』(単著,大学教育出版,2009)など。
まえがき
第1章 わが国の特別支援教育の発展と歴史
1 わが国の特殊教育の起こり
2 障害のある子どものための特殊学校や特別学級の創設
3 盲・聾・養護学校教育の義務化と特殊学級の整備
4 通級による指導の制度化
5 ノーマライゼーションとインクルーシブ教育
6 特殊教育から特別支援教育への転換
7 「21世紀の特殊教育の在り方について」(最終報告)
8 「今後の特別支援教育の在り方について」(最終報告)
9 「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」(答申)
10 特別支援教育の体制整備状況
11 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議―審議経過報告(概要)―
12 その他
13 小 括
第2章 特別支援教育の成果と課題―特別支援教育の総括―
1 特別支援教育の成果
2 特別支援教育の課題
第3章 障害者権利条約とインクルーシブ教育
1 障害者の権利に関する条約とその第24条「教育」について
2 インクルーシブ教育とは何か
3 サラマンカ宣言とインクルージョン
4 インクルーシブ教育の歴史的背景
5 インクルーシブ教育の思想
第4章 諸外国におけるインクルーシブ教育の取り組み
1 イギリスにおけるインクルーシブ教育
2 アメリカにおけるインクルーシブ教育
3 スウェーデンにおけるインクルーシブ教育
4 オーストラリアにおけるインクルーシブ教育
5 デンマークにおけるインクルーシブ教育
6 ドイツにおけるインクルーシブ教育
7 韓国におけるインクルーシブ教育
8 台湾におけるインクルーシブ教育
9 インドにおけるインクルーシブ教育
10 スリランカにおけるインクルーシブ教育
11 東アジアモデル構築の可能性
12 小 括
第5章 わが国のインクルーシブ教育に関する提言―障がい者制度改革推進会議の意見―
1 障害者制度改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)
2 障害者制度改革の推進のための第二次意見
3 小 括
第6章 中教審・特別支援教育の在り方に関する特別委員会における意見―同特別委員会における論点整理(案)―
1 インクルーシブ教育システム構築に向けての特別支援教育の方向性について
2 就学相談・就学先決定の在り方について
3 インクルーシブ教育システム構築のための人的・物的な環境整備について
4 教職員の確保及び専門性向上のための方策について
5 小 括
第7章 わが国のインクルーシブ教育の課題
1 インクルーシブ教育への転換の必要性を国民にわかりやすく説明する
2 通常学校改革のための小・中学校教師及び教育関係者の意識改革が必要
3 すべての小・中学生を通常学級の在籍(本籍)にし,副籍を認めること
4 通級制による支援体制の整備(特別支援教室等の配置・整備)
5 通常学級の少人数化と複数担任制等による指導体制の整備
6 自閉症児,重度児,重度・重複障害児に施設・設備の整った分離された特別支援学校はぜひ必要である
7 小・中学校の空き教室等に特別支援学校の分校等を設置・増設する
8 就学前からの教育支援および保護者が就学先を決める際に専門家による助言はぜひとも必要である
9 教師や巡回指導等の教師,関連サービス専門員,支援員等を配置するための予算の確保
10 学習指導要領にインクルーシブ教育の理念や各障害への配慮事項を入れる
11 障害のある子ども一人一人の「合理的配慮」の具体的内容の検討の必要性
12 小 括
第8章 これからのわが国の教育のあり方に関する提言
1 小・中学校教師の意識改革がまず必要
2 すべての子どもを通常学級の在籍にする
3 地域の小・中学校校舎の中に一部の特別支援学校の分校・分教室を徐々に設置する
4 通常学級の複数担任制等による効果的な指導の展開
5 通常学級から特別支援教室への通級制による指導の制度化
6 特別支援教室の1つにリラックスやリフレッシュを目的にしたスヌーズレンルームを配置する
7 特別支援教育担当教員の給与の調整額を廃止し,支援員,巡回指導員,関連サービス等の予算に回す
8 小・中学校の管理職昇任の条件に特別支援学級(特別支援教室)の経験年数3年以上を必須要件とする
9 大学の教員養成課程の抜本的改革が必要
10 小 括
資 料
あとがき
文 献
事項索引
人名索引
第1章 わが国の特別支援教育の発展と歴史
1 わが国の特殊教育の起こり
2 障害のある子どものための特殊学校や特別学級の創設
3 盲・聾・養護学校教育の義務化と特殊学級の整備
4 通級による指導の制度化
5 ノーマライゼーションとインクルーシブ教育
6 特殊教育から特別支援教育への転換
7 「21世紀の特殊教育の在り方について」(最終報告)
8 「今後の特別支援教育の在り方について」(最終報告)
9 「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」(答申)
10 特別支援教育の体制整備状況
11 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議―審議経過報告(概要)―
12 その他
13 小 括
第2章 特別支援教育の成果と課題―特別支援教育の総括―
1 特別支援教育の成果
2 特別支援教育の課題
第3章 障害者権利条約とインクルーシブ教育
1 障害者の権利に関する条約とその第24条「教育」について
2 インクルーシブ教育とは何か
3 サラマンカ宣言とインクルージョン
4 インクルーシブ教育の歴史的背景
5 インクルーシブ教育の思想
第4章 諸外国におけるインクルーシブ教育の取り組み
1 イギリスにおけるインクルーシブ教育
2 アメリカにおけるインクルーシブ教育
3 スウェーデンにおけるインクルーシブ教育
4 オーストラリアにおけるインクルーシブ教育
5 デンマークにおけるインクルーシブ教育
6 ドイツにおけるインクルーシブ教育
7 韓国におけるインクルーシブ教育
8 台湾におけるインクルーシブ教育
9 インドにおけるインクルーシブ教育
10 スリランカにおけるインクルーシブ教育
11 東アジアモデル構築の可能性
12 小 括
第5章 わが国のインクルーシブ教育に関する提言―障がい者制度改革推進会議の意見―
1 障害者制度改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)
2 障害者制度改革の推進のための第二次意見
3 小 括
第6章 中教審・特別支援教育の在り方に関する特別委員会における意見―同特別委員会における論点整理(案)―
1 インクルーシブ教育システム構築に向けての特別支援教育の方向性について
2 就学相談・就学先決定の在り方について
3 インクルーシブ教育システム構築のための人的・物的な環境整備について
4 教職員の確保及び専門性向上のための方策について
5 小 括
第7章 わが国のインクルーシブ教育の課題
1 インクルーシブ教育への転換の必要性を国民にわかりやすく説明する
2 通常学校改革のための小・中学校教師及び教育関係者の意識改革が必要
3 すべての小・中学生を通常学級の在籍(本籍)にし,副籍を認めること
4 通級制による支援体制の整備(特別支援教室等の配置・整備)
5 通常学級の少人数化と複数担任制等による指導体制の整備
6 自閉症児,重度児,重度・重複障害児に施設・設備の整った分離された特別支援学校はぜひ必要である
7 小・中学校の空き教室等に特別支援学校の分校等を設置・増設する
8 就学前からの教育支援および保護者が就学先を決める際に専門家による助言はぜひとも必要である
9 教師や巡回指導等の教師,関連サービス専門員,支援員等を配置するための予算の確保
10 学習指導要領にインクルーシブ教育の理念や各障害への配慮事項を入れる
11 障害のある子ども一人一人の「合理的配慮」の具体的内容の検討の必要性
12 小 括
第8章 これからのわが国の教育のあり方に関する提言
1 小・中学校教師の意識改革がまず必要
2 すべての子どもを通常学級の在籍にする
3 地域の小・中学校校舎の中に一部の特別支援学校の分校・分教室を徐々に設置する
4 通常学級の複数担任制等による効果的な指導の展開
5 通常学級から特別支援教室への通級制による指導の制度化
6 特別支援教室の1つにリラックスやリフレッシュを目的にしたスヌーズレンルームを配置する
7 特別支援教育担当教員の給与の調整額を廃止し,支援員,巡回指導員,関連サービス等の予算に回す
8 小・中学校の管理職昇任の条件に特別支援学級(特別支援教室)の経験年数3年以上を必須要件とする
9 大学の教員養成課程の抜本的改革が必要
10 小 括
資 料
あとがき
文 献
事項索引
人名索引
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定価 2,090円(税込)