学校での効果的な援助をめざして

学校心理学の最前線

学校での効果的な援助をめざして

学校生活すべてを視野に入れた先行研究をもとに、すべての子どもに対するチーム援助、またそのシステムを解説する。

著者 石隈 利紀
水野 治久
ジャンル 心理学  > 教育
心理学  > カウンセリング
教育・語学・文学  > 教育学
教育・語学・文学  > 乳幼児・初等・中等教育
出版年月日 2009/05/01
書店発売日 2009/05/10
ISBN 9784779503481
判型・ページ数 B5 ・ 232ページ
定価 3,520円(税込)

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学校生活幅広い視点からのチーム援助の方法
学校生活すべてを視野に入れた先行研究のレビューと具体的な実践をもとに、苦戦する子どもの発見や援助ニーズの高い子どもへの援助はもちろん、すべての子どもに対するチーム援助、またそのシステムを解説する。

【著者紹介】
監修者:
石隈利紀(いしくま・としのり)
筑波大学人間総合科学研究科教授(附属学校教育局次長)。心理・発達教育相談室長。学校心理士・特別支援教育士スーパーバイザー・臨床心理士。文部科学省中央教育審議会専門部会委員。アラバマ大学大学院博士課程修了。学校心理学でPh.D取得。日本学校心理学会理事長。著書に『学校心理学―教師・スクールカウンセラー・保護者のチームによる心理教育的援助サービス』,『寅さんとハマちゃんに学ぶ助け方・助けられ方の心理学?やわらかく生きるための6つのレッスン』(誠信書房),『石隈・田村式援助シートによるチーム援助入門?学校心理学・実践編』(図書文化)など。個別式知能検査「日本版K-ABC」(丸善メイツ),「日本版WISC-?」(日本文化科学社)の共著者。

編者:
水野治久(みずの・はるひさ)
大阪教育大学学校教育講座(心理学)准教授。学校心理士・臨床心理士。筑波大学大学院教育学研究科修了。博士(心理学)。日本学校心理学会常任理事(「学校心理学研究」編集委員長)。日本カウンセリング学会「カウンセリング研究」拡大編集委員。著書に『留学生の被援助志向性に関する心理学的研究』(風間書房),共編著として『ソーシャルサポートとカウンセリング―つながり支えあう心理学―』(ナカニシヤ出版),『教師が使えるカウンセリング』(ぎょうせい)。分担執筆に『不登校・ひきこもりと居場所』(ミネルヴァ書房)など。

序章 学校での援助に関する研究の展望
 1.教師が提供するサービス
 2.特別支援教育
 3.援助チーム・コーディネーション
 4.保護者とのかかわり
 5.被援助志向性
 6.おわりに

第1部 学校心理学による一次的援助サービス――すべての子どもへの援助

1章 心理教育的援助サービスの全面展開をめざした学校づくり
 1.心理教育的援助サービスの全面展開化――実践のモデル
 2.具体的な取り組みとその実施状況――実践報告
 3.活力ある学校へと変貌――実践への示唆

2章 ガイダンスプログラム
 1.研究動向
 2.ガイダンスプログラムの実践モデル
 3.ガイダンスプログラムの実践報告
 4.実践への示唆

3章 グループ・アプローチを活用した学級集団の育成
 1.研究動向
 2.実践のモデル
 3.実践事例
 4.実践への示唆

4章 学校心理学による授業実践の可能性
 1.学校心理学における授業の捉え方
 2.構成的グループエンカウンターの技法を応用した授業力アップの視点
 3.援助的授業の実践―中学校の数学における授業実践から―
 4.まとめ

5章 学校生活スキルトレーニング
 1.研究動向
 2.実践のモデル
 3.学校生活スキルトレーニングの実践報告
 4.実践への示唆

6章 文化祭を活用した学級集団づくり
 1.研究動向
 2.文化祭で活動する小集団への教師の援助介入のモデル(実践のモデル)
 3.文化祭での学級劇による小集団活動の効果(実践報告)
 4.内部モデルの変化と教師の援助介入(実践への示唆)

第2部 学校心理学による二次的援助サービス――苦戦する子どもの発見と援助

7章 学級のアセスメントと苦戦する子どものアセスメント
 1.研究動向
 2.学校アセスメントの実践モデル
 3.学級のアセスメントと苦戦する子どもの発見の実践例
 4.学級のアセスメントと苦戦する子どもの発見の実践への示唆

8章 SOSチェックリストを活用した教師の連携
 1.教師の連携の必要性
 2.SOSチェックリスト活用の意義
 3.SOSチェックリストの活用法
 4.実践事例1 「何となく気になっていた子どもについてチェックした結果、苦戦していることが明らかになった事例」
 5.実践事例2 「養護教諭の1つのチェックが援助のスタートに結びついた事例」
 6.活用上の留意点と発展・応用例

9章 教師による「登校しぶり」の子どもの援助
 1.研究・実践の動向
 2.学校心理学における「二次的援助サービス」
 3.「登校しぶり」をはじめた男子中学生に対する教師の指導・援助の事例
 4.本事例から得られた実践への示唆と今後の課題

10章 感情の育ちの視点からみた子どもの苦戦
 1.研究動向
 2.実践のモデル
 3.実践の一例
 4.実践への示唆

11章 養護教諭が中心となる学校全体の援助
 1.研究動向
 2.実践のモデル
 3.実践報告(A中学校での実践)
 4.実践への示唆

12章 子どもが活用するスクールカウンセラーと自由来室活動
 1.スクールカウンセラーへの二次的援助サービスのニーズ
 2.スクールカウンセラーによる二次的援助サービスのモデル
 3.実践報告
 4.実践への示唆

第3部 学校心理学による三次的援助サービス――援助ニーズの高い子どもへの援助

13章 カウンセラーが行う担任教師の援助
 1.相互コンサルテーション
 2.カウンセラーから担任教師へのサポート概要
 3.担任に役立つカウンセラーからのサポート―担任の期待に添った介入―
 4.担任とスクールカウンセラーのチーム援助の始まり―生徒用個票を使って―
 5.担任とカウンセラーのチーム援助事例
 6.最後に

14章 保護者をパートナーとした援助チームの実践
 1.研究・実践の動向
 2.保護者をパートナーとする援助チームの実践モデル
 3.実践事例報告
 4.保護者を含む援助チームの実践への示唆

15章 既存の組織を活かしたコーディネーション委員会
 1.コーディネーション委員会を活用することの意義と必要性
 2.コーディネーション委員会による援助サービス
 3.コーディネーション委員会を活用した援助の実際
 4.校内の援助資源の活性化による子どもへの援助

16章 発達障害のある子どもの援助
 1.研究動向
 2.障害がある子どもへの対応の基本的考え方
 3.対応に向けて(実践モデル)
 4.実践報告
 5.実践への示唆

17章 反社会的行動を伴う子どもの援助
 1.反社会的行動とは何か
 2.反社会的行動への3段階の対応モデル
 3.反社会的行動を伴う児童生徒のアセスメント
 4.反社会的行動を伴う児童生徒への対応
 5.おわりに

18章 不登校の子どもにとっての適応指導教室の機能
 1.はじめに
 2.適応指導教室の現在―適応指導教室から教育支援センターへ―
 3.これまでの適応指導教室研究
 4.適応指導教室の発達促進的援助機能
 5.学校心理学からみた適応指導教室という場
 6.不登校児支援での実践上の提言

終章 学校心理学の「最前線」と学校教育の可能性
 1.3段階の心理教育的援助サービス
 2.一次的援助サービス(第1部)
 3.二次的援助サービス(第2部)
 4.三次的援助サービス(第3部)
 5.最後に

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