スポーツ倫理学講義

スポーツ倫理学講義

スポーツの倫理をめぐる具体的な問いを原理的な問いにまで遡って考察する。

著者 川谷 茂樹
ジャンル 哲学・倫理  > 倫理学
テキスト
その他  > 体育・スポーツ・健康科学
出版年月日 2005/03/01
書店発売日 2005/03/20
ISBN 9784888489232
判型・ページ数 4-6 ・ 270ページ
定価 2,640円(税込)
在庫 品切れ・重版未定

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ルールを破っても勝てばOK? 相手の弱点を攻めるのは卑怯? ドーピングは悪? スポーツの倫理をめぐる具体的な問いを原理的な問いにまで遡って考察する。

話題の本: 本書は、大修館書店発行の雑誌、『体育科教育』2005年9月号(2005/9/1発行)"えつらん室" において書評されました。(評者:友添 秀則 氏)

「……スポーツの日常に生起する問題群をネタに、平明な言葉で「講義」は展開されるが、講義の対象に据えられた「スポーツ」は……明晰な論理で考察され解剖されていく。……」

【著者紹介】
川谷 茂樹(かわたに・しげき)
1968年福岡県生まれ。2004年九州大学文学研究科博士課程単位取得満期退学。文学博士。哲学・哲学史専攻。現在、北海学園大学講師。

まえがき

イントロダクション 「スポーツ哲学/倫理学」へのいざない
スポーツ哲学/倫理学とは何か
スポーツへの違和感
スポーツ哲学/倫理学の歴史

第1講義 スポーツマンシップについて(1) ―弱点を攻めるのは悪いことなのか?―
議論と口論
ラシュワンとアンチ=ラシュワン 弱点を攻めるのは悪いこと?
勝利の追及という大原則
見解(1)(2)の検討
なぜスポーツマンシップが声高に叫ばれるのか
自然と反自然(所与と課題)の反転
異なる観点同士の闘争
「伝説」と「嘘」

第2講義 スポーツマンシップについて(2) ―卓越性、強さ、勝利―
大原則の再吟味
卓越性理論と松井の五連続敬遠
「卑怯」は論拠にならない
勝った方が強いということの意味
負け惜しみと開き直り
強者礼讃

第3講義 スポーツマンシップについて(3) ―ルールとエトス―
構成的ルールとルール絶対主義
二種類のルールの区別とエトス
エトスとルール
競技者のエトスとしての勝利
エトス相互の葛藤
エトスを支えるもの
アンチノミー再考
勝敗の名目と実質の乖離
やはり勝者は強い?
競技概念の「とりあえず性」
ドーピングとスポーツのエトス
まとめ

第4講義 スポーツと暴力 ―ボクシングをめぐって―
ボクシングは廃止されるべきか?
ボクシング存廃論争 ―自由主義をめぐって―
ボクシングの特殊性
ボクシングはスポーツである
KOとボクシング
勝利と敗北の絶対的差異
スポーツそのものの本質的暴力性
勝敗の見方に関する二つのパースペクティブ
ボクシング存廃論争の帰趨
AとBの論争、再考
ボクシングの危険性

第5講義 スポーツの本質 ―アンチ競争理論の検討―
スポーツの好ましからざる現状
スポーツの本質に関する対立軸
オルタナティブ・スポーツ
プレイ理論
テスト理論
対戦相手について
カントの目的の法式
「促進者」としての対戦相手?
スポーツに本質なんかない?
スポーツの危険性
スポーツとは勝負事である

第6講義 スポーツの周辺 ―娯楽、運、オルタナティブ・オブ・スポーツ―
見る娯楽としての競技スポーツ
観察・鑑賞という娯楽
ファンとは何か
ダライ・ラマの嘆き
スポーツには「運」がつきもの?
神に選ばれし者 ―平等と不平等―
オルタナティブ・オブ・スポーツ ―武道の精神性―
前田智徳とイチロー ―求道者とアスリート―

第7講義 スポーツの「内」と「外」
可能的スポーツと現実的スポーツ
スポーツ的超越
スポーツ外在的観点
自己認識としてのスポーツ倫理学

 注
文献案内
あとがき

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