目次
第一章 物語のデルスー
三人のデルスーとアルセニエフ / デルスー・ウザラー登場 / 動物の足跡を追う森の人 / イノシシにも人格がある / 雪嵐しのぐ知恵 / 探検者の心得 / 森の統治者アンバ / 自然に対する搾取者 / デルスーが来た村 / 好奇心と知識欲 / 老猟師の衰え / 隊長一家とデルスーの同居
第二章 記憶のデルスー
デルスーとの出会い / 物語と草稿の異同 / デルスーのロシア語 / ナナイ語は日本語に似ている? / つくられたデルスー像 / 美しい心を持つ人
第三章 デルスー的な人に
表意文字を映像に / 牛を食ったトラを憎まず / 野生と共存避ける日本人 / 現代のデルスーを捜して / 欲張りすぎれば / ペレストロイカで台なし / 朝鮮人は根こそぎ追放 / 村民のほとんどが失業者 / 「親はターズ語を話した」 / 無邪気な理解不足の贈り物 / ターズ文化が残る葬儀 / 焚き火にウォッカを注ぐ / 森の人は物を大切にする / 黒澤映画に出た元運転手 / ※ロシア語、ビキン・ナナイ方言の校訂について(市崎謙作)
第四章 その後
ツアーから指輪を与えられたが…… / 「一兵卒どもの時代」 / 離婚と助手との再婚 / 「自然か冒険の世界に」満州国建設を予測 / オゲペウに出頭 / 日本人女性が見た暗黒の歴史 / マルガリータ夫人の銃殺 / 長男も「所払い」に / デルスーの思い出 / 澄み切った精神 / 人の美しい心とは
著者略歴
あとがき
内容説明
ロシアの探検家アルセニエフの生涯とその足跡を沿海州ウスリーのタイガにたずね、豊富な資料を駆使して先住民の猟師デルスーとの友情を描き、自然と人間のかかわりを探求する。
【著者紹介】
岡本 武司(おかもと・たけし)
1935年、京都市生まれ。
2000年、朝日新聞社を退社後、ハバロフスクの大学で日本語教師を勤めながらロシア語を勉強。
2001年、ウラジオストクの大学に留学、ロシア語学習の傍ら沿海州の先住民を研究。2002年、死去。
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